インタビュー タイの新潮流
WiSE編集部 RyDEEN Co., Ltd.
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2017.08.22

「1+1=3になるパートナーシップを」

バンコク事務所 所長
三又 裕生

《プロフィール》
みつまた ひろき

■ 東京都出身。1964年生まれ。87年東京大学法学部を卒業し、通商産業省入省。大臣官房審議官(環境問題担当)等を経て2016年7月から現職に。
■愛読書:後藤田正晴「政と官」、野中郁次郎他「失敗の本質」、生出寿「反戦大将 井上成美」
■座右の銘:継続は力なり
■趣味:ピアノ
■よく見るウェブサイト:アゴラ 言論プラットフォーム、ブルームバーグ・ニュース、ダイヤモンド・オンライン
■休日の過ごし方:食べ歩き、旅行

 


 

事業内容を簡単にお聞かせください
我々は、日本と外国との貿易や投資促進の支援を任務とする独立行政法人です。事業内容は多岐に渡りますが、全体としては大きく3つの柱があります。それは、中小企業の海外展開を支援すること、日本の農林水産物や食品の輸出を促進すること、外国企業の日本への投資を促進することです。また、これらのベースとして、貿易や投資に関するさまざまな現地調査も重要な仕事です。バンコク事務所の場合、中小企業のタイ進出支援のウェイトが相対的に大きくなっています。タイに進出している日系企業は約5000社ありますが、中小企業の進出ニーズはこれからも増えるでしょう。

タイ進出を“検討中”の企業に対しての支援もあるのだとか
タイにまだ足場となる事務所がないような方々は、ぜひここJETROが入るビルの1階に設置される「ビジネスサポートセンター」をご活用頂きたいです。非常に安い値段でスペースを貸し出しているのはもちろん、「タイ進出に向けたテストマーケティングをしたい」「パートナー探しをしたい」など、初期段階におけるタイの拠点になればと思っています。

また、タイの法律や税務、労務、税関の手続きのほか工業団地の現状など、私たちが持っているタイの情報を最大限、提供しています。過去に数百社以上の方々にご利用頂いていますが、非常に好評です。

6月には東京でタイへの投資シンポジウムを開催しましたね
はい。今年6月にJETRO、タイ政府(BOI)の共同主催で開催したところ、過去最大規模となる約1000名の参加者が集まりました。ソムキット副首相と3人の大臣、EEC事務局長、BOI長官が出席するとても貴重な機会となり、日本のメディアにも大きく取り上げて頂きました。それがきっかけで、日系企業の本社の方々まで認識が広がり始めたと思います。

そして、この9月11~13日には、「タイランド4.0」とEECに焦点を当てた日本からタイへの大規模なビジネス・ミッションの受け入れを計画しています。こうしたことを通じて、タイの情報を日本へ伝える努力を続けていきたいですね。

モノづくり以外で今後日本からタイへの進出が有望な分野は?
この春、ヤマト・ホールディングスがタイの大手財閥系サイアム・セメント・グループとの合弁で、保冷宅配サービスを開始しました。こうしたサービスは、日本産食品の輸出促進に寄与することが期待され、サービスの質を担保する国際規格の仕組みもできたのでその普及を後押しします。この例のように、モノづくりの分野だけでなく、サービス分野でも日本の高い品質が認知され、ポテンシャルを持つ多くの日本企業の進出が成功するようJETROとしても支援していきます。

現在、日本への投資を促進する取り組みに力を入れていると
日本政府は2020年に対日直接投資額35兆円を目標としています。我々もその一環として、タイから日本へ進出する企業のサポートに注力しているところです。特に、サービス分野、観光関連、再生可能エネルギーの3つは、タイ企業の強みを生かせる重点分野と位置づけています。

タイからの対日投資が増えてきている理由は?
考えられるのは、タイの経済全体が国外へと目を向け始めている時期にあるんじゃないかということです。もちろんまだ発展途上な面もありますが、タイのトップ企業の競争力は世界と比較してもかなり高いレベルになってきていると感じます。タイでも少子高齢化が進んできているので、国外進出を図るのは自然な流れとも言えます。これまでは近隣諸国への進出に留まっていたタイ企業も、日本や欧米へ進出しようという気概を感じます。それだけの力が備わってきたんでしょう。その流れをしっかり読み取って我々もサポートしていきたいです。

食品の大展示会「ThaiFex 2017」にて「ジャパン・パビリオン」をオーガナイズ
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