インタビュー タイの新潮流
WiSE編集部 RyDEEN Co., Ltd.
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2018.01.24

「手の届く価格で美味しさを届けたい」

代表取締役社長
齊藤 寛

《プロフィール》
さいとう ひろし

■山梨県出身。1934年3月21日生まれ。20歳で今川焼き風のお菓子を販売するシャトレーゼの前身、「甘太郎」を創業。
■趣味:ゴルフ、読書(ビジネス関連本)
■好きなお酒:ワイン
■尊敬する人:本田宗一郎さんなど裸一貫で成功した方
■座右の銘:我以外皆我師也

 


 

タイ進出の経緯は?
日本はこの先、少子高齢化がますます進みます。そんな中で生き残るためには、やはり海外だというのが進出のきっかけでした。お菓子、特にクリームなどを使用した生ケーキは若い方々に人気の商品ですので、平均年齢が若い東南アジアを中心に現在多店舗展開しています。

タイは8カ国目となるのですが、実は最初の海外進出先はタイを計画していました。多数の日本企業が進出し、多くの日本人が生活していることからも大きなマーケットとして捉えていたからです。タイ人だけでなく日本人にも、懐かしい故郷の味を楽しんで頂ければと考えていました。ところがパートナーが途中で出店を断念してしまい、シンガポールの伊勢丹が海外1号店目に。その縁があって、バンコクにも伊勢丹で初出店することができました。

日本から輸入される理由とは?
タイの現地生産ではない理由は、新鮮な日本の素材へのこだわりと安心・安全な商品作りのためです。「しぼりたて牛乳」に「うみたて卵」、「白州名水」など美味しさの原点である素材は、日本の契約農家や農場から直接仕入れています。そして、自社工場で製造した商品を瞬間冷凍することで、「日本品質」をそのまま海外へ輸出しています。

タイでの価格設定について
日本と同じく海外でも高級路線にはしたくないので、リーズナブルな価格帯を可能な限り追求しています。通常日本からの輸入商品の価格設定は2倍にもなりますが、シャトレーゼの商品は1.5倍に抑えています。タイはこれからアッパーミドルの増加が見込まれているので、そういった層をターゲットにした価格設定です。

素材にこだわっているため原価率が高く、デパ地下などに卸すと低価格での販売が困難。そのため自社配送により、直接販売するフランチャイズチェーンシステムの構築で低価格を実現しています。

タイ進出から約半年ですね
お菓子の販売はロケーションが非常に重要ですが、伊勢丹5階に位置する1号店は、あまり良いとは言えません。しかしながら日本人だけでなく、タイ人をはじめ多くのお客様にお越し頂いています。タイに限らず、海外では抹茶の商品が特に人気です。

今後の展望は?
タイ2号店は「ゲートウェイ・エカマイ」のBTS駅直結フロアという素晴らしい場所にオープンできたので、ここをモデルにタイ国内でより多くの店舗展開をしていきたいです。

日本全国で500店舗近く展開できているのは、日本のみなさんにシャトレーゼの商品が受け入れられているからこそ。その日本人に支持されている味を、海外の人々にもより多く届けたいです。今後、経済成長が著しいフィリピンとベトナムにも進出予定ですが、その後は1つの国において店舗を拡大して知名度を上げていく計画です。

また、国内では400種類以上の商品を販売していますが、まだ輸出できていない商品が多数あります。生ケーキに特化しつつ、国外の店舗でも商品数を増やしていく予定です。数々の賞を受賞している自社ワイナリーで作るワインも、ゆくゆくは販売したいと思っています。日本のワインは当然ながら和食に合うので、そういったアプローチをしていきたいですね。そして常に売る立場ではなく、買う立場になって物事を考え、いかにお客様に喜んで頂けるかを追求し続けていくつもりです。

この先も、食品業界の人たちが驚くような、常識を覆す食に関するイノベーションを起こしたいですね。

休日の過ごし方は?
趣味のゴルフを週に2回、所有するゴルフ場でプレーしています。

また、アパレルなどの異業種であっても「人気店」と言われる店舗に出かけて、何が魅力なのか人気の理由を探ります。若い人たちに負けない感性を磨くために、常にアンテナを張りさまざまなものを吸収しなければならないと思っています。

ショーケースには種類豊富なケーキが並ぶ
ショーケースには種類豊富なケーキが並ぶ

 

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