WEEKLY WiSE EYE~タイの社会・政治・経済コラム
WiSE編集部 RyDEEN Co., Ltd.
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2018.02.05

高級腕時計は誰のもの?

強い日差しを遮るために上げたプラウィット副首相兼国防相の右手には、高級時計とダイヤモンドがキラリ
強い日差しを遮るために上げたプラウィット副首相兼国防相の右手には、高級時計とダイヤモンドがキラリ

 

有名調査機関の所長辞任で思わぬ波紋

 


昨年12月に撮影された、プラウィット副首相兼国防相の右手にはめられた高級時計。この何気ない写真が公表されて以降、国内ではさまざまな波紋が起きている。

同ポジションに就任した2014年、国家汚職防止委員会 (NACC)へ報告された同氏の所有財産と資産報告書には、その腕時計がなかったどころか、就任以来身につけていたロレックス、パテックフィリップ、リシャール・ミルなど計25本、総額3,950万バーツ(約1億3,700万円)相当も記載されていなかったとのこと。これについて同氏は、「知人から借りたものだったが、昨年亡くなったため、親族にすべて返却した」と説明するものの、沈静化せず。連日メディアを賑わせている。

そんな中、タイ国立開発行政研究院(NIDA)の調査機関ニダポールのアーノン所長は1月28日、個人のフェイスブック上で「私の仕事は国民の声を世に伝えることだが、それが出来なくなってしまった。明朝、辞任する」と投稿。「所長に就任して、初めて公表前に上層部の承認を得なければならない状況となった。これでは、公明正大な調査ではない」と、高級腕時計に絡む調査結果で、上層部から待ったがかかったことに不満を抱き、メディアに対してコメントを出した。

一方、NIDAのプラディット学長は「現在、国家汚職防止委員会の捜査段階であり、仮に調査結果を公開した場合、混乱を招く恐れがある」と説明。さらに、調査内容の事前提出については、「NIDAに影響があるかのみの確認だ。今まで政府から調査結果に対してのクレームはゼロ。同氏は同ポジションに就いて2週間だったので、ルールを知らなかったのでは」と話した。

平民出の編集子としては、仮に友人が高級腕時計をしていれば「羨ましい」と思うだけで問題視などしないが、公人となるとそうもいかないらしい。政府広報担当は「事実無根」とコメント。それよりも、関連法案の延期で、年内に総選挙ができるのかの方が国家としては大事な問題であり、政治を停滞させないでほしい。

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