インタビュー タイの新潮流
WiSE編集部 RyDEEN Co., Ltd.
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2018.04.04

「地銀の連携でお取引先を支援する」

バンコク地方銀行所長会
千葉銀行バンコク駐在員事務所 所長 天野 宏隆

《プロフィール》
あまの ひろたか

■1970年生まれ、東京都出身。中央大学法学部卒業。1994年入行、 千葉県内営業店、(財)国際金融情報センター、市場営業部を経て2014年9月より現職。
■愛読書:韓非子、海外ミステリー
■趣味:ゴルフ、テニス、水族館巡り
■バンコクの行きつけの店:永和豆腐、Arno’s
■愛用の腕時計:グランドセイコー
■よく見るまたは、活用しているウェブサイト:JIJI、ロイター、デイリースポーツ

 


 

バンコク地銀所長会の初代所長と伺いました
ここ10年間で地銀が相次いで事務所を開設し、現在では19行(千葉、足利、大垣共立、京都、群馬、山陰合同、滋賀、清水、十六、中国、八十二、百五、広島、福井、福岡、北都、北洋、北陸、横浜)にまで増えました。会合も昨年からは月1回の定期開催となり、情報交換の内容もより具体的に、取引先のニーズによっては連携する形でビジネスに発展することも増えてきました。

そして、昨年末、正式に所長会を発足し、初代、会長の役を仰せつかりました。

他国でこれほど、地銀が進出している国はありますか
東南アジアでは、バンコクがシンガポールを抜いて最も多いですが、アジア全体でみると、中国・上海には30行以上が拠点を置いています。駐在員事務所では、銀行の主要業務である「預金・貸出」を行うことはできませんが、お取引先の海外進出・営業支援、情報発信などの“つなぐ”活動を各行が行っています。

イベント開催も積極的ですね
ひとつは、地銀7行(千葉、第四、中国、伊予、東邦、北洋、北國)が広域で連携している「TSUBASA(翼)プロジェクト」の枠組みを生かした年1回の「バンコクビジネス交流会」です。タイに進出しているお取引先の販売促進や事業連携のパートナー探しを支援する目的で過去3回開催しました。今年3月の交流会には、特に進出後間もないお取引先を中心として100社(142人)にご参加いただきました。
もうひとつは、地銀所長会の各行が共催し、過去2回開催している「タイ日系企業ビジネス交流会」です。開催目的は前述の交流会と一緒ですが、規模はこちらの方が大きく、今年5月11日開催予定の交流会には、北

海道から九州まで日本全国のお取引先、約600社が参加される予定です。日系企業を対象とした現地交流会としてはタイ最大規模です。

地銀会と千葉銀の兼務は大変そうですが
他にも、タイ千葉県人会を立ち上げ、定期的に会員の交流を図っており、現在では会員数は200名に達しました。千葉県企業の特徴としては、製造業の進出が少なく、流通・サービス業が多いことが挙げられます。最近では、商社、介護事業者、IT企業とまさにタイの現在の市場価値を示すように、様々な業種が進出してきており、こうした企業のサポートができることに対してやりがいは尽きません。地域枠を超えて連携する地銀所長会、自身の人脈を広げることができる県人会、どちらも私にとって重要な居場所となっています。

我々、銀行の駐在員事務所の使命でもある“つなぐ”という仕事に限界はありません。

担当がタイだけではないそうですね
当行のバンコク駐在員事務所は、タイを中心にカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムといったCLMVを管轄しており、年間15回程度、各国のお取引先などを出張訪問しています。今年に入ってからはタイへの進出事例も増えており、その魅力が「世界の工場」としての役割から「マーケット」全体に移ってきていることを実感します。

製造業においては、ここ数年、タイプラスワンの流れで人件費の安い隣国に分業する傾向が強かったのですが、最近はカンボジアやミャンマーの人件費も上がってきており、改めてタイを見直す動きにつながっているのでしょう。

タイ生活はいかがでしょうか
事務所立ち上げ(2014年9月開設)から赴任して、3年半が経過しました。海外赴任は私自身初めてでしたが、これまでも海外出張は多く、2011年のシンガポール駐在員事務所の立ち上げに携わった経験もあり、さほど抵抗はありませんでした。日本では知り合うことのできなかった様々な国籍・業種の方々に会うことができ、これまで公私ともにネットワークを築くことができたことは一生の宝物だと実感しています。

タイ千葉県人会で県のマスコット「チーバくん」と


 

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