前代未聞のデング熱が発生

急性腎不全、大量出血、呼吸不全などの合併症で足切断
意識不明から2週間以上、国民的俳優を襲った恐怖

有名俳優のポー・ティッサディーさんが、デング熱による合併症で足を切断。これまでデング熱が原因で、これほど病状が悪化することはなかったため、タイ全土に大きな衝撃を与えた。11月2日にポーさんは入院。一週間経っても状態は好転するどころか悪化の一途をたどり、9日、別の病院に搬送されたときには、ポーさんの意識はなくなっていた。最初の手術で左肺に溜まった血液を除去。2度目の手術は、大量出血による血液不足から左足が壊死状態となり、さらなる感染拡大を防ぐために切断。その後の2回の手術で胸と大腸を止血したが、ポーさんの意識は戻ることなく、予断を許さない状態が続いた。スラサック・リーラーウドムリピ院長は、ポーさんのデング熱をデングウイルス2型(DEN―2)と発表。ウイルス自体は過去にも確認されていたが、急性腎不全や大量出血、呼吸不全といった症状が併発するのは「前代未聞」だと説明。そのため、対症療法が主となり、「足の切断もやむを得なかった」と話した。ポーさんの容態悪化のニュースがタイ全土を駆け巡ると、彼に献血を希望するファンが200人以上集まり、10リットルの血液が用意された。社会問題に取り組んでいたポーさんは、多くの国民から支持され、また俳優仲間からの信頼も厚く、各界から激励のメッセージが相次いだ。そんなポーさんの回復を望む願いが実を結び、危篤状態が続いていたポーさんは、26日に意識を取り戻し、現在では快方に向かっている。ポーさんの父親は、声を震わせながらファンや医師団に感謝の気持ちを伝えた。また、同日、プラユット暫定首相は、パナッダー首相府相に見舞いに行くよう命じ、国民には引き続き、感染への注意を促した。それにしても〝前代未聞〞のデング熱には、少なからずの恐怖を感じた。バンコク都はデング熱対策として、緊急時対応センターを設置し、もし感染した場合には、すぐに医者に診てもらうことを推奨している。また、政府は蚊の繁殖を抑えると発表しているものの、即効性があるわけではない。現状は、自分自身で防ぐよりほかはないだろう。

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