BOI (The Board of Investment)

「日系企業の活躍が至上命題」
タイ投資委員会 投資アドバイザー 赤間 隆志

《プロフィール》
あかま たかし
■1973年生まれ、埼玉県出身。大学卒業後、97年商工中金入庫。本部、国内営業店勤務を経て、2016年4月より現職。
■趣味:旅行(世界遺産巡り)
■愛用の腕時計:BREITLING MONTBRILLANT
■社用車:Toyota Camry Hybrid
■よく見るまたは、活用しているウェブサイト:日経電子版,Bangkok Post,NNA ASIA(ニュース主体)
■休日の過ごし方:家族でバンコクの商業施設を散策(時々ゴルフ)


 

金融機関からの出向と伺いました
1995年に派遣元である商工中金とBOIの業務提携を契機として、以降弊金庫から日本人窓口としてアドバイザーを派遣しています。初代から数えて9代目となります。多くの方にとってBOIといえば、法人税免税に代表される恩典(メリット)に目が行きがちで、恩典を受けるにあたって果たさねばならない義務や条件について十分にケアされていないことが散見されます。そのため、日系企業に対して新規投資の相談以外にも手続き上の留意点について助言をするケースが多いですね。現在、BOI内に常駐する日本人窓口の認知度はだいぶ浸透してきましたが、まだ十分とは言えません。在タイ日本政府機関、日系金融機関などの紹介で相談を受ける機会も多く、こうした関係機関との連携を通じ幅広く日系企業のお役に立ちたいと考えています。

現状の投資状況はいかがでしょうか
2017年は、前年に比べ投資額(申請ベース)で2.5倍近く増加しました。引き続き自動車関係や電気・電子関連が金額ベースでは大きいです。ただ、これらの分野は日本からの新規進出というよりは、既存企業による拡張などの設備投資に拠るところが多いです。モデルチェンジやファーストカー減税の買い替え需要等、タイ自動車産業の要因もあります。
また、国際地域統括本部(IHQ)や国際貿易センター(ITC)といったサービスセクターの申請や相談も増えています。

スタートアップも増えています
タイ政府もスタートアップ支援に力を注いでいますが、相談はあまり寄せられていないのが現状です。スタートアップ企業にとって自社のビジネスがBOIの奨励する業種に該当するか、またどのような投資をするかよく検討する必要があります。デジタル分野は、タイ政府が求めるターゲット産業の一つであり、比較的小さい投資で事業が開始できますので今後相談が増えてくる可能性が高いです。起業家向けにスマート・ビザという優遇制度も始まっています。

タイ政府が求める産業も変わってきたということですね
当然、これまでタイ経済の発展に貢献してきた事業に付与してきた恩典をすぐになくすということにはなりません。ただ、15年1月から新投資奨励制度が導入され、ゾーン制から業種別恩典に変更となり、事業によってはBOI事業の対象外となったり、法人税免税期間が短縮されるなどの見直しがありました。一方で、タイ政府が求める高付加価値のハイテク分野では恩典が手厚くなっていることも確かです。
現在、タイ政府はタイランド4.0を掲げ、その中核事業のひとつがEECですね。域内における投資分野に関しては、BOIとは別にEEC事務局による恩典も用意されています。また、引き続き隣国との国境付近で開発が進む「特別経済開発区(SEZ)」の恩典も忘れてはなりません。

BOIが政策を一括管理しているわけではないようですが
EEC事務局も関与しており、わかりづらい部分も多いかと思います。新たなターゲット産業への政策が大々的に発表されるたびに「これまでの事業に対する恩典の影響は?」といった質問も多いですし、また新たな産業分野の詳細について照会を受けるケースもあります。
さらに、政策によっては時限が定められたものもありますし、内容が一部変更され継続されたものやスーパークラスター政策のように別の政策に継承される形で廃止されたものもあります。日系企業が、そうした政策のスピード感に対応できていないという問題もあるでしょう。
そのためBOIは、日本やタイにおいてセミナーや講演会を開催するなど地道な啓蒙活動に注力しており、その一翼を担うのが私の責務です。タイ経済も復調傾向にあり、これからも日系企業がスムーズに投資できるようサポートさせていただきます。

社内イベントにも積極的に参加(写真は幹部らと共に)


 

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