妊娠中絶に“明るい未来”を

 

人工妊娠中絶に対し、罪という意識が根深い仏教国タイ。
非合法の施術で死亡者が増える現状に、声が挙がった。

 

望まない妊娠に対してサポートを行うタイの支援団体「The Choices Network」は1日、人工的に妊娠中絶した女性に処罰を科す法律の廃止を求め、憲法裁判所のロビーでデモを行った。

年間推定20万人とも言われるタイの中絶人口。法律によって、中絶した女性とそれを行った医師に対し、最大6万バーツの罰金または3年の投獄を科すことが定められている。ただし、①健康に害を及ぼす場合 ②15歳未満で強姦された場合③妊娠中の胎児に障害がある場合のみ、中絶が認められるという。

ところが、国民の9割以上が仏教徒であり、「命を断つことは罪」と考えられるタイでは、中絶への反対意識が根深い。たとえ前述した条件を満たしていても、それを知らない警察による誤認逮捕は多発。逮捕を恐れた女性は人知れず不衛生な場所で中絶し、死亡するケースが増加中だと地元紙は報じている。政府機関の調査によれば、2005〜15年に中絶した女性の約3人に1人は病気を発症。衛生面の改善も急務だ。

同団体は法律廃止に加え、保健省が同案件に対応することを提案。団体メンバーのクンカーンさんは、「女性はみんな、自分の体について自分で決める権利がある。経済的に育てることが困難な場合など、中絶の意思をサポートできる社会にしたい」と主張した。今回のデモは、若い女性から多くの支持を獲得した。これを受け、国はどう動くのか。目を背けてはいられないだろう。

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