遅々とするBTS駅バリアフリー

エレベーター全駅設置の義務付け期限切れ、
障害者らが裁判所に集合・抗議

 

1月20日、バンコクを走る高架鉄道(BTS)の全駅にエレベーターの設置を含めたバリアフリー化を求め、障害者ら約100人がバンコク市内のラチャダーピセーク通りの民事裁判所に集まった。参加者の代表を務めるスポーンタムさん(50)はBTSを運営するバンコク首都圏庁に対し、「車椅子利用者の苦しみを見て見ぬふりをしている」と、怒りをぶつけた。
そもそも、バンコク首都圏庁には、2015年に下された最高行政裁判所の判決で、16年1月21日までにBTSのすべての駅にエレベーターを設置し、バリアフリー化することが義務づけられていた。ところが、同年9月の時点で、エレベーターが設置されていたのは16駅のみ。他の駅については、近隣建物との兼ね合いもあり、エレベーターの設置場所が確保できないとの理由で、工事は進んでいなかったという。
スポーンタムさんらは、車椅子利用者がエレベーターを設置していない駅を利用する場合、ホームに行くまではもちろん、乗車の際にも職員の手を借りなければならない。健常者との間に大きな差別があると窮状を訴えると共に、早急な対応を求めた。
これを受け、23日、バンコク首都圏庁のアムヌアイ副知事は、バリアフリー化の遅れを謝罪。「完成が遅れた原因は現在調査しているが、バンコク首都圏庁の職員が原因であるならば何らかの処分を下す。工事請負業者の怠慢で工事が遅れたのであれば、賠償金を請求し、責任を追究する。いずれにせよ、原因解明に向けて全力を尽くす」と約束すると同時に、工事が終了していない駅については、年内中に完了させるとした。
国が発展し、社会が成熟すると、障害者や高齢化に対する社会保障が求められるのは、どの国でも直面している。しかも、経済成長を遂げ、途上国を卒業したタイは、それだけでは済まされない。観光立国であり、年間3000万人以上の外国人が訪れることを考えれば、イメージ戦略も欠かせないだろう。
バンコク首都圏庁のみならず、国として更なるインバウンドを取り込もうとするならば、本腰を入れて取り組むべき課題であることは自明のこと。早期解決に向け、工事が計画通り進むことを祈る。

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