雨量、2011年と同量

乾季入りで被害軽減も、タイ全土で水害の傷跡残る

 


10月24日、気象局はタイが乾季入りしたことを発表。服喪期間も終わり、旅行業界は行楽シーズンの到来に沸いていることだろう。一方、例年であれば、雨季の終わりは、洪水被害報道が増えるのだが、今年は、少なかったように感じる。これは、国葬に絡む報道が先行し、情報が埋没していたに過ぎず、実際には相当の被害が起きていた。

記憶に新しいのは、10月14日未明の豪雨によるバンコク都内各地での冠水だろう。幹線道路は水没し、交通が大混乱に陥るなど市民生活に深刻な影響を及ぼした。その模様は日本でも報道され、「大丈夫?」と心配する声を受け取った人も多いのではないか。スクンビット地区でも、レストランや商店が浸水被害を受け、同日は水の排出や泥まみれになった店内の清掃に追われた。

内務省災害防止軽減局のチャヤポン局長は、10月10〜29日のタイ全土の水害状況を発表。それによると、雨による鉄砲水、河川の氾濫、道路冠水、家屋浸水などの被害を受けた地域は、23県78郡479町2815村に及び、家屋12万5716戸、32万6072人(死者10人含む)が何らかの被害を受けたという。今年は大型で強い勢力の台風4号(タラス)、8号(ソンカー)、19号(トクスリ)らが相次いでタイに上陸。台風による大雨で、ダムの放流を余儀なくされたことが原因とされる。

プラユット暫定首相は、「今年の雨量は、大洪水があった2011年とほぼ同量だ。対策は打ってきたので、あの被害を繰り返すことはないが、ゼロにはできない」とコメントを出した。実際、アユタヤ方面に通勤する人はご存知かと思うが、水辺に近い地域では、浸水する多くの家屋を目にする。こうした事態を受けて、ノンタブリー県では、11月3日のロイクラトン祭りを中止した。

政府は、「乾季入りしたことで今後の被害は軽減する」と国民に安全を説明したが、まずは、水害の被害に遭われた地域の早期復旧が望まれる。

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