8月7日は国民投票日

賛成か? 反対か? 新憲法草案の是非を問う、タイの行く末を決める日

 

民政移管への第一歩となるだろうか。8月7日、新憲法草案の是非を問う国民投票が行われる。仮に賛成票が反対票を上回れば、草案通りの新憲法が制定。新憲法のもとで総選挙が実施され、新政権の誕生をもって民政移管が実現する。
だが、国内外の識者からは、懐疑的な意見も多い。それもそのはず。タイ憲法起草委員会のまとめた最終草案には、上院議員を軍政が選ぶなど、現軍政の要求が色濃く残り、「これでは国民の権利が薄まり、本当の民主主義とは言えない」との批判が殺到した。それに伴い、国民投票が近づくにつれて、街中に貼られた国民投票名簿が破られるといった妨害も発生。北部チェンマイ県では、ニセの新憲法案が入った封書が約6000通見つかり、実行したとされる同県行政機構のトップであるブンレート氏が、暫定憲法44条の強権発動で職務停止を命じられるなど、火種はくすぶったままだ。
批判の的は、前述の通りで、旧憲法では「上院は民選議員と任命議員がほぼ半数」だったものが、全議員を非民選とする任命制であり、議員250人(任期5年)のうち244人は軍政の国家平和秩序維持評議会(NCPO)が決め、残る6人は国軍最高司令官、陸海空軍の各司令官、国家警察長官、国防次官が兼務するという軍事色が強い内容だ。つまり、建前上、選挙による民政移管が成されても、議員の多くに軍関係者が残ることになる。
現政権からすれば、「これまでの赤と黄色に分かれて争い、政治が停滞するのを防ぐ監視役だ」といった様子だろうが、タクシン派と呼ばれた赤シャツ側は猛反対。ところが、対峙してきた黄色側と言われる民主党のアピシット元首相が「新憲法草案には賛成できない」と反対を表明。すると同党のステープ元副首相は「大賛成」と相反する意見で分裂してしまった。思惑が交錯する新憲法草案。国民投票では、草案の是非以外にも、反対の火種でもある軍政が選ぶ上院議員に首相指名権を有するか否かも含まれているという。
ちなみに、軍政は「否決されれば、民政移管は遠のく」と断言。国民はどちらを選ぶのか。タイの行く末を決める8月7日はすぐそこまで来ている。

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