タイからEUへの水産物輸出が禁止!?人身売買問題に端を発した漁業問題

6ヵ月間でタイの漁業問題は解決するのだろうか……

6ヵ月間でタイの漁業問題は解決するのだろうか……

 

一向に改善されないタイの漁業問題に対し、
欧州委員会が最後通告

欧州連合(EU)の政策執行機関となる欧州委員会は4月21日、タイ政府に対し、違法・無報告・無規制漁業(IUU)が一向に改善されていないとして、6ヵ月以内に現状が変わらない場合、EUへの水産物輸入を全面禁止にすると警告した。

人身売買問題に端を発したタイの漁業問題は、海外でも話題になっていた。英紙ガーディアンは、昨年6月ミャンマー人、カンボジア人が人身売買組織にだまされ、何年も無給で過酷な労働を強いられていると報道。暴行も日常茶飯事だったとされるほど過酷なものだったと伝えている。

実はEUが警告を発したのは、初めてではない。昨年の10月にもEUはタイに公文書で取り締まりの強化を促していたが、未だVMS(GPSを使った漁船監視システム)の導入も遅れたまま。

EUが求めている具体策は以下。①1947年制定の漁業法を改正。②問題解決に向けた行動計画を示す。③30トン以上の漁船にVMSを導入。④水産物の流通経路がわかる追跡システムの導入。また、漁船の登録が行われていないことも常態化の原因とされているが、漁船の数が多すぎる、違法改造船の反発などが理由で実施に踏み切れないらしい。

もし、EUへの水産物の輸出が禁止となった場合、年間の被害総額は300億バーツにも上る。世界3位の水産物輸出国にとって、大打撃になることは火を見るより明らかだろう。

同29日、プラユット暫定首相は緊急会見を開き、「暫定憲法44条に従い、違法漁業問題解決センターを設立する」と発表。トップは海軍総司令官が務め、5月1日から始動するという。EUの警告について、地元紙デイリーニュースは「なぜ今のタイミングなのか? 本当の目的は政治への圧力だろう」とEUの狙いが漁業問題ではなく、“軍政”へのけん制という見方を強めている。

伝家の宝刀“44条”によって一気に問題を解決する可能性もあるが、それを行使できるのも“軍政”というパラドックスを抱える現在のタイ。欧米諸国の“ちょっかい”は、しばらく続くとみられている。

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