プーケット転覆事故の打撃

中国人観光客、ホテル7300室以上キャンセル

洞窟からの救出劇を世界中が見守っていた傍らで、タイの観光業を揺るがす転覆事故が発生していたことをご存知だろうか。

今月5日、中国人観光客ら89人を乗せた船「フェニックス号」が転覆し、47人が死亡した。シュノーケリングの名所として知られる近くの島から、プーケットに戻る途中だったという。事故の原因は、強風による高波だが、事故当日は現地の気象局が暴風を予報。出航の見合わせを警告していたにも関わらず同船が強行したことが発覚し、船主と技術者は過失致死傷罪で逮捕された。また、船を運営する「TC Blue Dream」のマネージングダイレクター・ウォララック氏は、自ら警察に出頭。遺族には、慰謝料として総額6,000万バーツ以上が支払われたという。

その一方で、中国人観光客の“プーケット離れ”が不安視されている。事故以降、中国人観光客によるホテルの客室キャンセルは、7〜8月で7300室以上にのぼると、南部ホテル協会のコンサック会長が発表。今後についても、「協会に加盟する19のホテルからはすでに報告を受けたが、残り160のホテルはまだ報告を受けていない。今後もっと増えるだろう」と予想した。昨年は約1000万人の中国人観光客がタイを訪れ、そのうちプーケットに向かうのは約300万人。2018年を“観光年”と力強く謳ったタイ政府にとって、大きな痛手となるのは明らかだ。関係者によると、420億バーツの損害とも言われている。

現在、プーケット県のノラパット知事は政府に対し、近隣のパンガー県に、アンダマン海における観光活動を統制するための「海上災害防止センター」の設置を要請している。予算5億バーツが見込まれ、プーケット・クラビ・トラン・パンガー4県にまたがって管轄を行う計画だ。加えて、閉鎖回路と監視テレビシステム備えた独自の船舶指令ユニットを、アオポー湾・ラッター港・アオチャロン港に設置予定だと再発防止に言及した。自然を操るのは難しいが、事故は防ぐことができる。ともあれまずは、犠牲者の方々のご冥福を祈りたい。

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