タイのEC、超拡大

さらなる成長を目指し「eコマースパーク」設立へ

世界各国の市場でEC(電子商取引)化が加速する近年。タイ国内では、中国大手アリババグループ傘下にある通販サイト「LAZADA」が台頭し、昨年からシンガポールに母体を持つ「SHOPEE」も若者の支持を強めている。またBtoBにおいても市場拡大が進む中、このほどタイ電子取引開発機構(ETDA)のスランカナー長官により、タイにおける2017年のEC取引額が発表された。

総額2兆8,120億バーツとなり、16年の2兆5,000億バーツから8.7%増加。そのうちBtoBが過半数を占める59.6%(約1兆6,750億バーツ)、次いでBtoCが28.9%(約8,120億バーツ)、残りの11.5%(約3,240億バーツ)は政府や自治体に向けたBtoGだった。増加率は、BtoBが同8.6%、BtoCが同15.5%。日本は17年で総額330兆円を超え、比較するとまだタイの規模は小さいものの、今後の成長に熱い視線が注がれている。

タイのEC市場が拡大を続ける一因に、タイのITリテラシーの高さが考えられる。SNSは世界でもトップの普及率を誇り、CtoCにおけるオンライン上での取り引きも盛ん。ECに対する素地がしっかりしているのだ。加えて、急速なデジタル化によって無意識のうちにさまざまなデジタル・メディアを吸収。販売者側もEC化に伴い即座にベクトルを切り替えるなど、驚異の対応力を見せている。

同長官は、「タイのEC市場は年内に総額3兆バーツまで成長できる」と明言。今後はシーナカリンウィロート大学と協約し、「eコマースパーク」を設立予定だ。それにより、各企業や消費者を含めた電子取引をサポート・強化。同時に、ECビジネスに明るい人材育成を図っていくという。

「国内外の中小企業や製造、サービスプロバイダーなど幅広い企業との連携を通し、ビジネスマッチングの機会も設けたい。市場を活性化させ、世界基準を目指す」と同長官。企業支援と人材育成を連動させ、さらなる成長を見据えるタイのEC市場。同地に住む者として、EC化は決して無視できない。

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