親軍政と反軍政

総選挙まであと僅か。国民の選択やいかに

3月24日の選挙戦まで、残り2週間を切った。今回はプラユット首相をトップとする現軍政の親軍政派と、タクシン派や若手活動家による反軍政との戦いと言われているが、中でも反軍政の急先鋒とされるのがタクシン派の「タイ貢献党」だ。地方の庶民派層からの支持が厚く、選挙にめっぽう強い。また、今選挙の台風の目とも言われているのが、タナトーン党首率いる「新未来党」。浮動票の多い若い世代から高い支持を集めている。ただし、同党は2018年6月に軍政を批判したことで現政権に訴えられ、その判決が3月26日、つまりは選挙の2日後に下されるため、その後の動向にも注目だ。さらに、現存する最古の政党で、親か反かを明確に示していないアピシット元首相の「民主党」も、どこまで議席を伸ばすのか気になるところ。

対する現首相率いる「国民国家の力党」は、先日の世論調査で「首相に相応しい候補」のトップに選ばれたが、演説会や政策論争の場には一切姿を見せていない。これは同党の戦略とされ、「雄弁な首相だが、率直な性格が言葉に現れ、つい言い過ぎてしまうことを懸念している」との憶測を呼んでいる。

同党の評価は高く、ある有識者は「プラユット現首相が再任されれば、経済通として国際的に知名度の高いソムキット副首相との連携も続くことが予想される。経済成長の安定を望む各経済団体からの支持は手堅いだろう」と分析している。

そんな中、同党は反軍政勢力に対して「総選挙は独裁政権と民主主義の戦いではない。プラユット現首相が2014年にクーデターに踏み切ったのは、あくまでタイの政治が混乱を極めて、当時の政治家では収拾が付けられなかったためだ。タクシン元首相派がいくら民主主義を掲げても、当時の政治は汚職と腐敗に侵されていた。平和と腐敗のどちらかを選んでほしい」とコメント。選択の時が訪れたことを国民に訴えている。

果たして、国民は何を求めているのか。その答えは、自らの手によりまもなく判明する。

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