7つの惑星のソイキャンドルで
タイの生産者を支援したい


タイと関わり合いながら、自分にいったい何ができるだろう。
4年前にタイで会社を設立し、ネイリストとして活動する竹原亜美さんが
辿り着いたのは、自らがビジネスを立ち上げて生産者を支援することでした。

 

「6年間タイで暮らす中で、都市部と地方の所得格差がとても大きいことを知り、愕然としました。地方の人たちに支えられているビジネスはたくさんありますが、一部、労働環境が良くない場所があるのも事実。親子代々続いていく貧困を何とか変えられないかと考え、私ができる形で、“タイのモノ×生産者×クリエーター”の新しいビジネスモデルを広めたいと思うようになったんです」。

現在、タイの原材料をもとにしたソイキャンドルの商品化に向け、クラウドファンディングサイト「Readyfor」で資金援助を呼びかけている亜美さん。公開期間が6月末までと迫る、緊張感のある中で今回の取材が実現しました。

タイだからこそ、自分だからこそ出来ること。3年前から自問自答しながら見つけ出した答えが、自分が大好きな“香り”を活かしたタイの環境にも優しいソイキャンドルでした。亜美さんはもともと、香りフェチと言えるくらいさまざまなアロマプロダクトを集めていたと言い、自身の気持ちが暗くなった時に助けてもらったのも“香り”だったのだそう。

「タイに来た当初、環境にも人にも馴染めず気分が沈んでいた時期がありました。そんな時にタイのビューティーブランド「BsaB(ビーサビー)」と出会い、タイ生活に対して前向きな気持ちになれたんです。香りはもちろん、デザインやお店の空間、環境への配慮など、世界で1番大好きなブランドです」と、特別な想いを口にします。まさか、自分が大好きなブランドとコラボレーションすることになるなんて、当時は知る由もありませんでした。

タイのモノ×生産者×クリエーター
新しいビジネスモデルを創る

ソイキャンドルのコンセプトは「GALAXY(惑星)」。月曜は“月”をシンボルに、休み明けの憂鬱になりがちなエネルギーを前向きに転換してくれるオリーブウッドの香りを。火曜は“火星”をシンボルに、集中力を高めてやるべきことに取り組むエネルギーを後押しするユーカリ・ラバンジン・ティーツリーブレンドの香りを……と、7つの曜日に引き起こされる心理を調べあげ、効果的に作用する香りを重ね合わました。ただプロダクトを作るだけではなく、タイの人が大切にする“曜日”を取り入れ、身近に感じられるようにという想いが込められています。

成分は、大豆油とソイワックスを使った100%自然由来。パッケージや商品にあしらうリボンなども全てタイ産。生産することでタイに還元できるモノを、というのが亜美さんのこだわりです。それは、 植物性の原料を使って製造することにこだわる「BsaB」の考えと同じでした。

「一緒にプロダクトを作りたい」という気持ちが日に日に増していった亜美さんは、「BsaB」に自らコンタクト。商品企画部の目に留まり、共同製作のチャンスを獲得しました。そこからは商品化に向けての打ち合わせとサンプル確認の日々。慌ただしくも形になっていく過程がうれしかったと亜美さんは笑顔で言います。

現在は、「ソイキャンドル」「タイ」とグーグルで検索すると、一番上に出て来るという亜美さんのサイト。注目度が高まっているのが目に見えて分かります。

「クラウドファンディングは6月いっぱいで終わりですが、そこからやっと次へのスタートが切れる。タイ国内はもちろん、将来的には日本でも手に取れるよう計画しています。ここからが始まりですね」。

7つの惑星をテーマに香りを調合したソイキャンドル。蓋を開けておくだけで優しい香りが部屋を包み込む

 


PROFILE
竹原 亜美 Ami Takehara
ABRACADABRA CO., LTD. 代表。1983年生まれ。東京都出身。エステティシャンの母親の影響で幼い頃から美容に興味を持つ。10代後半から20代前半でメイクアップとネイルの基礎を学ぶ。留学先のイギリスで現在の旦那さんと出会い、結婚。2011年にタイへ移住。小学2年生の娘と愛犬との4人家族。好きな香りはベルガモット。

 


ABRA CADABRA
ネイルも空間も
プロダクトもかわいいお店

サトーン21にあるネイルサロンとタイブランドの自然派商品を取り扱うお店。居心地のいい空間に足繁く通うリピーターも多数。
[問い合わせ・ご予約]
BTS:サパーンタクシン駅から徒歩10分
Facebook:Abracadabra Sathorn 21



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