【注目のタイニュース/8月22日〜29日】爆発事件でバーツ安に。6年ぶりの水準 他

週刊ワイズで取り上げた【タイローカルニュース】注目をピックアップ。これさえ読めば、タイの“今”がわかる!? 今週は、爆発事件でバーツ安のニュースから。

26日、文化省芸術局の職員が、17日の爆発事件で一部破壊されたブラフマー神を修復。9月3日に作業が完了する見込み。(27日=マティション)

26日、文化省芸術局の職員が、17日の爆発事件で一部破壊されたブラフマー神を修復。9月3日に作業が完了する見込み。(27日=マティション)

 

爆発事件でバーツ安に
6年ぶりの水準

バンコク中心部ラチャプラソン交差点のエラワン廟前で発生した爆発事件を受けて、タイ・バーツが下落している。カシコン銀行研究センターは22日、爆発事件翌日の18日に記録した1ドル35.64バーツは、6年ぶりの安値だったことを明らかにした。マレーシア系のCIMBタイ銀行研究センターのアモーンテープ・チャーワラー専務取締役は「年末までにバーツは1ドル37バーツ台まで下落する可能性がある」と指摘。来年末時点の為替予想を1ドル38~40バーツに置いている。
一方、CIMBのアモーンテープ氏は「バーツ安が進めば、観光業は潤うので景気は上向く。また、米連邦制度準備理事会が金利の引き上げを行うとの観測もあり、状況は流動的」とも指摘した。(23日=プラシャシャート、25日=マネジャー)


 

1ヵ月の酒代は平均459B
タイ人の喫煙・飲酒調査

国家経済社会開発委員会事務局(NESDB)は25日、2015年の第二四半期のタバコとアルコールの消費動向について発表した。
それによると、アルコールとタバコを合わせた消費高は昨年に比べ、14億2100万バーツ増加。昨年の同期と比べると、アルコールは3.3%増の、339億7100万バーツ、タバコは2.3%増の、152億1200万バーツだった。
1年間にタバコを購入するのに使った平均金額は一人1ヵ月あたり423バーツで、アルコールでは459バーツ。飲酒する男女比では、男性が女性の4倍だが、女性は2007年の9・1%から2014年は12.9%に上昇している。(26日=デイリーニュース)


 

プラユット暫定首相
「困難な時に見捨てないのが友人」

21日、ドゥシットタニ・バンコクホテルにて、泰日協会主催のプラユット暫定首相の講演会が開かれ、爆発事件後も日系企業にタイにとどまるよう協力を要請した。17日に発生した爆発事件以降、初となる日本企業との会合で注目が集まった同首相の発言。同首相は「犯人に対して強い憤りをおぼえる。タイは大変な時だが、困難な時に見捨てないのが本当の友人。タイと日本は長年良好な関係を構築してきた。日系企業が引き続きタイにとどまり、そして日本人観光客が安心してタイを訪れてくれるよう、治安維持に注力したい」と語った。(編集部)


 

祖父が2歳の孫を殺害
しつけ、費用面で不満

山岳少数民族支援を行っているNGO団体ミラー財団は26日、北部ペッチャブーン県で8月11日から行方不明となっていた2歳の男児、ウィットちゃんが山の中で遺体で見つかったと発表した。
同財団で捜索したところ、25日になって同県ロムサック郡にあるバーンサンプー学校から約1キロの山中で遺体を発見。家族から事情を聞いたところ、ウィットちゃんの祖父が殺害し、山中に捨てたことを自供したという。事情聴取に対し祖父は、ウィットちゃんの両親から孫の面倒をみるよう依頼を受けていたが、費用の用立てをしてもらえなかったうえに、ウィットちゃんが泣くなどしたことから、衝動的に殺害して遺体を捨てたという。(26日=カオソッド)


 

クルンタイ銀行事件で判決
元頭取らに最長禁固18年

タクシン政権下の2003~04年にかけて、タイ国営クルンタイ銀行(KTB)の元頭取らが実質破綻状態だった不動産会社の子会社に総額114億バーツの不正融資を行ったとされる汚職事件等の裁判で、タイ最高裁は26日、スシャーイ・シャウウィシット元頭取とウィロート・ヌアンケー元専務ら不正融資を指示したKTBの元首脳ら3人に禁固18年を、他の役員と融資先のクリッサダー・マハナコーン社の元経営幹部ら計15人に同12年など計25人に有罪判決を言い渡した。(27日=タイラット)


 

20年以上も偽警官を自演

東北部ナコーンラチャシーマー県の第3管区地方警察本部は25日、警察中将と名乗って幹部警察官の制服を着用し、拳銃や防弾チョッキなどを隠し持っていたタイ人の男を武器管理法違反などの容疑で逮捕、拳銃などを押収した。逮捕されたのは、プミパット・レートタナーアナン容疑者(48)。同容疑者は高級車や金のネックレスを複数所持するなど金回りがよく、警察官の肩書きを悪用して不正蓄財をした可能性もある。(25日=タイラット)


 

防弾チョッキ所持記者逮捕
スワンナプーム空港で

バンコク中心部で発生した爆弾テロ事件の取材後に帰国しようとした香港人の男性記者が23日、スワンナプーム国際空港で出国時のX線検査を受けた際にカバンの中に防弾チョッキがあるのが見つかり、空港署に1987年武器管理法違反容疑で逮捕された。男性記者は翌日、保釈金10万バーツを支払い釈放されたが、軍政当局の裁判を受けるために出国できない状況が続いている。
男性は香港在住のアントニー記者(29)。23日のタイ国際空港602便で香港に向かおうとしたが、防弾チョッキを所持していたことから逮捕された。同管理法は防弾チョッキは武器とみなし、国防省の許可がないのに所持や海外に持ち出すことを禁じている。違反した場合は5年以下の禁固、または5万バーツ以下の罰金、もしくは併科と定められている。(25日=タイラット)


 

女生徒が下級生を暴行死
10万バーツで和解成立

タイ字紙「マネジャー紙」は26日、ピッサヌローク県の中学校で起こった上級生による下級生への暴行致死事件について報じた。それによると、同校の2年生だった女生徒スパラット・プータイさん(14)は6月11日、上級生だった3年生の女生徒から、学校の施設内で暴行され治療を受けた。8月になると集中治療室に移され、そのまま意識が戻らずに息を引き取ったという。
最終的に加害者側が10万バーツを支払うことで和解が成立した。(26日=マネジャー)


 

中学時代の同級女性を殺害
暴行した16歳男子を逮捕

東北部ナコーンラチャシーマー県で15歳の少女が乱暴されたうえに殺害される事件があり、地元の警察は24日、近くに住む16歳の男子を殺人の容疑などで逮捕した。調べでは、男子は8月20日ごろ、少女の外出中に少女宅に忍び込み、帰宅したところを待ち伏せて乱暴し、殺害した疑い。ロープで両手首の自由を奪ったうえで、腹部を殴打するなどしたという。
少女とは中学校時代のクラスメートで、被害者に思いを寄せていたが、相手にされなかったことから犯行に及んだと供述している。(25日=タイラット)


 

シーロム通りの歩道拡張
車道1車線を変更

バンコク都庁は19日開いた交通政策の会合で、人通りの多い都内シーロム通りの歩道を拡張することを決めた。対象は高架鉄道BTSサラデーン駅直下のシーロム通りで、現在ある6車線の車道のうち、ナラティワート・ラチャナカリン通りの交差点までの1車線を幅員約1・6メートルの歩道に変更する。早ければ来年にも着工の見通し。
シーロム通りは外国人観光客の交通量が多いことでも知られ、夕方以降は露天も出店して慢性的な混雑となっており、歩道の整備が急務とされていた。(20日=デイリーニュース)


 

デング熱患者は5万人超
保健省が発生状況を発表

保健省のナロン・サハメーターパット次官は23日、今年のタイ全土におけるデング熱の発生状況について発表した。それによると、今年1月から8月18日までにデング熱に罹患した人は約5万1500人。このままのペースで推移すると、年末までに7万人に達するとみている。死者は37人。
地域別で患者が多かったのは中部で、次いで東北部、北部、南部の順。年齢層では10~14歳の子どもが最も高かった。
デング熱は身の回りにいるデングウイルスを保有した蚊に刺されることで感染する。予防接種や特効薬はなく、今回も8割の患者が自宅周辺で感染したとみられる。一昨年には全土で10万人以上の罹患者を出した。(24日=タイラット)


 

新線中央駅はアユタヤ県
運輸省関係者が明らかに

21日付けのタイ字紙「プラシャシャート」は運輸省交通政策企画事務局の関係者の話として、現在、タイ政府と日本、中国の両国政府が各々進めている高速鉄道建設に絡み、双方が乗り入れするターミナル機能駅(中央駅)をアユタヤ県バーンパイン郡にあるチェンラークノーイ駅に置く方向で協議が進んでいることを明らかにした。関係者はさらに、バンコク北部にある北バスターミナル駅の移転先とチェンラークノーイ駅を結ぶ新交通システムの建設も浮上しているとした。ターミナル駅周辺には新しい市街地も整備されるという。
報道によると、ターミナル機能駅は、タイ国鉄のパトゥムターニー県ランシット駅とアユタヤ県バーンパイン駅の中間に位置し、バンコク(フアランポーン)駅からは約46キロの距離。
一方で、北バスターミナルの移転先については、タマサート大学ランシットキャンパス近くのパホンヨーティン通り周辺が有力となっている。(22日=プラシャシャート)


 

失業率が若干改善
景気鈍化は限定的か

国家経済社会開発委員会事務局(NESDB)は23日、今年第二四半期(4~6月)の労働市場統計について発表した。それによると、タイの失業率は0.88%で、前年同期の1.00%から若干回復した。干ばつ被害により農業分野の就労人口が5・8%減少したが、製造、建設、観光などの非農業分野での就業者が2・6%増えたことから改善した。
労働総人口は前年同期ほぼ横ばいの約3840万人、就業者は約3775万人。景気の足踏みは限定的となっているが、生産拠点を周辺国に移転する企業の動きが広がっていることから注視が必要としている。(24日=INNニュース)


 

洪水対策に巨大トンネル
バンコク都庁が計画

首都圏の洪水対策として、バンコク都庁が巨大地下トンネルを建設する計画を進めていることがわかった。トンネルは、バンコク中南部のプラウェート区、バンナー区、プラカノン区と周辺部を結ぶルートが有力で、総延長は約9・4キロ。ここに直径5メートルの地下トンネルを掘り、排水効率を高める。総事業費は59億バーツ。早ければ、2019年の完成を目指すという。(25日=デイリーニュース)


 

ラオス人監禁のタイ人逮捕
鶏豚舎で3ヵ月間も重労働

中部ナコーンパトム県ムアンナコーンパトム郡の警察は22日、暴行と不法監禁の疑いで、現地の銀行に勤めるマネージャーのシャイヤデート・ソーヌット容疑者(55)を逮捕した。調べでは、同容疑者は17~25歳のラオス人12人を監禁下に置き、暴力を振るったうえで鶏舎や豚舎で不法に働かせていた疑い。ラオス人たちは、タイで働けば7000バーツの月給が受け取れるとして連れて来られたが、実際にはまったく賃金を受け取っていなかった。
情報を得た警察と軍が内偵し、摘発した。ラオス人たちはブローカーに一人あたり5000バーツを支払って、東北部ウボンラチャターニー県のラオス国境から不法入国したとみられている。トイレもない寄宿舎で監視・拘束され、約3ヵ月間、重労働を強いられていたという。(22日=タイラット)

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