タイ上場企業の今がわかる!タイ王国業界マップ【FILE 05-2 不動産セクター:不動産建設分野】

gyokai_title
タイ証券取引所に上場している5番目のセクターは不動産・建設分野。14年度末時点で不動産・建設分野は4つに分かれており、不動産建設資材「Construction Materials」19社、不動産開発「Property Development」52社、不動産ファンド・REIT「Property Fund & REITs」54社、建設サービス「Construction Services」19社、合計で144社。タイの建設業界はイタリアンタイ・デベロップメント、チョーガンチャーン、シノタイ・エンジニアリングが御三家。3社ともに大型インフラ建設を得意とし、スワンナプーム国際空港、バンコクのBTSなどを建設してきた。チョーガンチャーンは、主に地下鉄建設が多い。シノタイ・エンジニアリングではエアポートリンク、発電所系などを手掛けてきた。
 

Abe’s Check!

建設ゼネコン・サービスセクターでは、タイ政府や大手企業からの大型インフラ案件を多数手掛ける企業が多い一方で、住宅開発、土木基礎工事、商業施設開発などバンコクの街中で見掛ける中堅ゼネコンも多い。同セクターもタイ政府が進めるメガ・プロジェクト次第で大型インフラ開発の恩恵を受けている。今後も、国営鉄道、高架鉄道、地下鉄、空港、港湾などの開発予定案件が控えている。その中でも、イタリアンタイ・デベロップメントは海外向け案件も多数実績があり、バングラデシュ、インド、モザンビークなどでの大規模な展開も進めている。

485

※タイ証券取引所(SET)では厳密に分けると同業でも違うセクターで上場しているケースもある。 今回は原則セクター別の基準を準拠して解説。非上場の企業は今回は解説をせず除外している。


阿部俊之
ASEAN JAPAN コンサルティング社代表取締役。市場調査、分析、マーケティング、企業設立を得意とし、2015年末に向けてASEAN経済共同体(AEC)向け市場マップを配布中。TEL02-612-7323(資料請求はこちらへ)

この記事をSNSでシェア!

一番上へ戻る