プンが行く!!
VOL.25 : 鉢作りの家

伝統を受け継ぐ手作り鉢の製法を見学

子どものころ毎朝のように見かけた鉢を持って托鉢をするお坊さん。鉢がどのようにして作られるのかずっと疑問に思っていて、タイで唯一手作りで鉢を作る「チュムチョン(住宅街)・バーンバート(鉢の家)」を訪ねました。
第二次泰麺戦争(1767年)のころ、アユタヤから移住してきた人達が集まった住宅街で、鉢作りが盛んになり、この名が付けられました。バンコク都ができる前からある歴史的な土地であり、今なお伝統的な製法を受け継いでいます。現在、鉢は大量生産品が多く出回り、手作りは一部の特注品か、観光のお土産用のみ。値段が約8倍もするため需要も減り、今では5戸の家でしか作られていません。
いざ見てみると、鉢が8枚の鉄板でできていることを知りました。パーツによって形成した鉄板の端に、細かい切り目を入れ、切り目同士を噛み合わせて繋ぎます。その後、窯で焼き、熱によりしっかり溶着。冷めたら叩いて仕上げの成形を加え、模様を書いて完成します。継ぎ目が残り、叩くと鐘のような音が鳴るのが手作りの特徴。タイならではの伝統文化をいつまでも残してほしいと思いました。昔ながらの製作現場で職人の手仕事を見学することができるおすすめの場所です。

 

WiSE_492_14small

拡大して見る場合は、「新しいタブ」で開いて下さい

この記事をSNSでシェア!

一番上へ戻る