徳を積むのもオンライン

ネット社会から生まれたタイ仏教の新習慣。
画面越しに徳を積める 「オンライン・タンブン」とは…

昨今、日本では「WEB賽銭箱」など、オンラインでお賽銭を収めることができる寺社が現れている。

また、ネット上で自分が好きな寺社にお賽銭を入れられるサイトなどもあり、お賽銭にもいよいよキャッシュレス化の波が訪れているようだ。

実際、外国人参拝客が多い寺社には「お賽銭のQRコード決済」を導入しているところもあり、はたしてご利益があるのかどうかは別として、これも時代の流れなのかもしれない。タイでも今、そんなオンラインによるタンブン(寄進)が話題になっている。

朝5時から7時までTiktokで僧侶の読経をライブ動画により配信。視聴者(信徒)はその間にコンテンツへアクセスして、動画を見ながら自分の名前を記入するとともにタンブンのためにお金を振り込むというもの。
タンブンに必要なお供え物は、やはりオンライン上で寺院と提携した商店に代金(40B)を振り込めば、その商店が僧侶に渡してくれるという。

これに対して、「お供え物を使いまわしているのではないか?」などといぶかしむ声もあるが、大方は「早起きしてお寺まで出かける必要がない」、「海外に住んでいてもタンブンができる」、「家に居ながらにして徳を積める」などと好意的に受け止めているようだ。

高僧の一人であるパヨム氏によると、「オンラインによるタンブンは悪いことではなく、宗教の倫理観から見ても問題ない。時代は変化し、僧侶も信徒も商店も時代に適合することが必要だ。オンラインでタンブンしたお金が誠実に手に入れたものであれば、今までと同じように徳を積める」とのこと。

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