テスラを惑わすタイのソンテウ

話題の最新鋭システムを搭載したEV車。
「テスラ」にとって想定外だったタイの交通事情とは…

路線バスのEV化やEV車の国内生産へ向けた急速な動きなど、タイのEV車市場はにわかに活発になってきている。最近は街中でも多様なEV車を見かけるが、米国からついに「テスラ」が本格的に上陸して大きな話題に。

テスラといえば優れた走りのパフォーマンスだけではなく、数々の最新技術が搭載されていることでも知られている。その中の一つは「衝突回避アシスト」というシステム。

これは、正面の障害物や人を検知して緊急自動ブレーキを作動させるというもの。ちなみに「モデル3」というタイプは、8個の周辺監視用センサーカメラと12個の超音波センサーに、1個のミリ波レーダーを備えて、最長で250m先の車両や歩行者を認識するというから驚きだ。

ところが、この高性能システムが仇となったハプニングがタイのSNSなどでバズっている。とあるテスラのオーナーがバンコクの道路を走行していた時、突然車内に警告音が鳴り響いて緊急自動ブレーキが作動した。しかし、車の前方には特に障害物もなく歩行者も歩いていない。

そこで故障かと訝しがったオーナーがセンサーカメラのモニターを確認したところ、テスラはなんと前を走るソンテウ(小道の中を走る乗り合いバス)に立ち乗りしている乗客を捉えていた。つまり、ソンテウの最後部の足掛け台に立っている人を歩行者だと判断したのだ。

今回のケースでは、ある意味テスラのシステムがきちんと作動したと言えるのではないだろうか。ただ、さすがのテスラにとってもタイの交通事情は想定外だったようで、いささか難易度が高かったのかもしれない。


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