【中国】アリババ「双11」前半戦、2時間で100ブランド超が1億元突破

【亜州ビジネス編集部】

電子商取引(Eコマース)の中国最大手、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング)は今年、11月の「独身の日(シングルデー)」セールを2段階に分けて実施する。同社が運営するインターネット通販サイト「天猫(Tモール)」では、セール日数を4日間に拡大。前半戦が週末1日にスタートした。現地メディアによると、販売は好調で、セール開始からわずか2時間足らずで取引額1億人民元(約15億6000万円)を超えたブランドが100種に達している。

例えば、スポーツ用品ブランドのアディダスでは、セール開始からわずか1分で取引額が1億人民元を突破。その後、ナイキなどの人気ブランドも相次いで1億人民元の大台に乗せた。ほか1日午前1時51分の時点で、アップル、エスティローダー、ランコム、ロレアル、小米(シャオミ)、海爾(ハイアール)、華為技術(ファーウェイ)など100ブランドが取引額1億人民元を達成した。

天猫によると、セールは11月1〜3日、11月11日の2段階に分けて実施される(例年は11月11日のみ)。今年のセールには25万ブランド、500万店が参加する予定。セール対象商品は1400万点を超える見通しだ。出品数は前年比で4割増加する。同社の予測によると、今年の参加者は8億人を超え、前年比で約5億人の増加が見込まれるという。

セール規模を拡大することで、前年以上の消費者取り込みを目指す。また、期間を延長することで利用者を分散させ、商品の供給、物流・配送など各種サービスの品質向上を図る考えだ。

アリババの「シングルデー」セールは今年で12年目。昨年のセールでは、11月11日だけで「天猫」の総取引額(GMV)が2684億人民元(約4兆2390億円)を記録した。前年比で26%拡大し、伸び率は2018年(27%)と同水準を維持している。

11月11日は1が並ぶため、中国では近年「独身者の日」として定着。「11」が重なることから「双11」とも呼ばれる。アリババは09年、「独りで頑張っている自分にご褒美を」と銘打ち、この日に安売りセールを展開するイベントを大々的に開始した。これが人気化したことをきっかけに、毎年11月11日前後には各種通販サイトが大規模なオンラインセールを展開する。


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