【インドネシア】中銀が追加利下げ、4会合ぶり

【亜州ビジネス編集部】

インドネシア中央銀行は19日、定例の金融政策決定会合の結果、政策金利(7日物リバースレポ金利)を0.25ポイント引き下げ、3.75%にすると発表した。利下げは4会合ぶり。

大半のアナリストが据え置きを見込む中、予想外の利下げとなった。第3四半期の統計データで22年ぶりのリセッション(景気後退)入りが明らかになる中、景気を下支えする考えだ。

7日物リバースレポ金利を政策金利に採用した2016年以降で最低水準となった。ロイター通信によれば、ペリー・ワルジヨ総裁は会見で、中銀は利下げだけでなく、量的緩和を積極的に行うことで景気浮揚を後押ししていると強調。中銀は今年に入り、金融システムに約680兆ルピア(約4兆9800億円)を注入したとしている。

中銀は世界経済について、各国が景気刺激策を打ち出し、公共支出を増やす中で「踏ん張り」が期待できると説明。金融市場や米大統領選の先行き不透明感が薄れる中、インドネシアを含む新興国に資金が流入し、為替も安定に向かっているとしている。国内経済については、2四半期連続のマイナス成長で22年ぶりのリセッション入りとなったが、消費や投資、輸出が改善して下げ幅は縮小していると説明。インフレ圧力が弱まり、為替市場が安定する中、さらに経済回復を早めるため追加利下げを敢行したとしている。

中銀は今年、5度の利下げにより政策金利を1.25ポイント引き下げた。今後も金融緩和姿勢を維持し、財政拡大により景気刺激を図る政府と歩調を合わせるとしている。


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