【アセアン】2月の東南ア製造業景況感、4カ月ぶり“景気悪化”

【亜州ビジネス編集部】

英調査会社IHSマークイットが1日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2021年2月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は49.7と、前月の51.4から低下した。

クーデターのあったミャンマーで指数が急速に低下。また、新型コロナウイルス対策の厳格な活動制限が続く中、タイとマレーシアで引き続き低調だった。前月を下回るのは5カ月ぶり、景気拡大と悪化の分かれ目である50.0を割り込むのは4カ月ぶりとなる。

ASEANのPMIは、新型コロナが拡大した20年4月に過去最低を記録。その後は回復傾向にあり、11月に50.0となった後、12月と21年1月は2カ月連続で50.0を上回っていた。

2月は国別で、ミャンマーが27.7と過去最低を更新。前月を大きく下回り、これまで最悪だった20年4月の29.0を下回った。

タイとマレーシアは前月から低下し、引き続き50.0未満で推移。両国とも生産量や受注に関する指数が低迷している。ただ、タイで今後1年間の生産状況を悲観する声が高まる一方、マレーシアでは新型コロナ終息への期待から楽観的な見方が強い。

シンガポールは前月からやや低下したものの高水準を維持。新規受注が好調なベトナムは、東南アジア7カ国で唯一、前月を上回った。ただ、同国では1月末に新型コロナの市中感染が2カ月ぶりに確認されたことで、先行きに対する懸念が広がっている。


亜州ビジネスASEAN
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