【中国】オンライン訴訟簡略化、交通費15.9億元を削減

【亜州ビジネス編集部】

中国の最高人民法院(最高裁)が24日発表したリポートによれば、全国の裁判所でオンラインによる訴訟手続きによって、弁護士など訴訟参加者の移動距離と交通費が2020年にそれぞれ24億5000万キロメートル、15億9000万人民元(約270億円)節約されたことが分かった。中国新聞網が報じた。

中国ではワンストップの紛争解決・訴訟サービスシステムが基本的に形成されている。

各級裁判所は包括的な訴訟サービスネットワーク、モバイルマイクロ法廷、電子送達(判決書など訴訟上の書類)プラットフォームを構築。2020年だけで全国の裁判所はオンラインで1080万件の訴訟申請を受けており、一審起訴件数の半数超を占める。従来のオフラインによる訴訟方式に比べて、出廷回数が8800万回削減されるなど、IT化によって、当事者の訴訟に絡む負担が軽減されている格好だ。ある弁護士によれば、オフライン方式の場合、訴訟1案件を完了するのに約6回裁判所を往復しなればならないという。

また2020年には、全国の裁判所がネット司法競売プラットフォームを活用し、57万3000件の公開入札を実施した。39万人が応札し、取引額は4013億人民元に達している。オフラインによる競売に比べ、参加者の手数料123億6000万人民元が節約された。


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