【シンガポール】3Q成長率6.5%、3四半期連続でプラス=速報値

【亜州ビジネス編集部】

貿易産業省が14日発表した2021年第3四半期の実質国内総生産(GDP、確定値)成長率は前年同期比6.5%で、3四半期連続のプラスとなった。

新型コロナウイルス禍の反動で15.2%の大幅増となった第2四半期(15.2%)に比べると成長が鈍化したが、前期比(季節調整済み)では0.8%のプラスに転じた。

前年同期比の成長率を産業別にみると、建設業が57.9%で最も高い伸び。2四半期連続のプラスで、前年同期に多くの建設事業が停止した反動が出た。製造業は7.5%で、5四半期連続のプラス。ただ伸び率はこの5四半期で初めて1桁にとどまった。製造業の中では石化部門を除いて全部門がプラス。世界的に半導体需要が高まる中でとりわけ電子部門が伸びた。

サービス業は5.5%で、2四半期連続のプラス。内訳をみると、情報通信・金融・保険・プロフェッショナルサービスが7.7%で最も高く、卸小売りが5.0%、外食が3.1%で続いた。

全体のGDP成長率は季節調整済み前四半期比でプラス0.8%となり、2四半期ぶりに増加。産業別ではサービス業が0.5%のプラス。製造業は横ばい、建設業はマイナス0.4%だった。

貿産省は8月、21年の成長率予想レンジをプラス6.0〜7.0%とし、以前のプラス4.0〜6.0%から引き上げた。シンガポールを含め東南アジアでは新型コロナ再流行に伴い活動制限が強化された一方、欧米の経済回復に伴い外需が拡大し、輸出主導で以前の予想よりも高い経済回復をみせると見込む。


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