【中国】航続距離レース激化、NIOなど1000kmモデル投入へ

【亜州ビジネス編集部】

航続距離をめぐる競争が電気自動車(EV)メーカー間で激化している。

広州汽車集団系の広汽埃安新能源汽車有限公司(GAC AION)は5日、航続距離1000km級の新モデル「AION LX Plus」を正式発売したと発表した。

充電待ち行列の問題が意識されるなか、消費者の関心を集めている。毎日経済新聞が12日付で伝えた。

メルセデス・ベンツも3日、1回の充電で1000km走行を可能にする「ビジョンEQXX」を初公開したばかり。EV「EQシリーズ」にの新しいコンセプトモデルとして披露した。動力電池のエネルギー容量は約100kWhに上る。

比亜迪(BYD)はeプラットフォーム3.0をベースとした「ocean-X」を量産する予定。ブレードバッテリー(リチウムイオン電池)の技術を進化させた。

このほか蔚来汽車(NIO/NYSE)、上海汽車集団(SAIC)「智己」も1000kmモデルを急ピッチに開発中。相次ぎ市場投入する予定だ。蔚来汽車「ET7」は半固体電池を採用。「智己L7」はシリコンでリチウムを補う方式の新型バッテリーを採用する。

広汽埃安の「AION LX Plus」は、NCM三元系リチウムイオン電池モジュールを搭載し、NEDC(新欧州ドライビングサイクル)モード航続距離1008km。世界初の航続距離1000km量産車となった。補助金受給後の価格は28万6600人民元(約513万円)から。電池パックのエネルギー密度はキログラム当たり205Whを実現した。動力電池の静電容量は144.4kWhに上る。画面サイズ15.6インチの高精細ディスプレイを搭載した。音声制御システム、電力回生ブレーキなどを採用している。


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