【ベトナム】電力料金、年内は据え置き=EVN

【亜州ビジネス編集部】

国営ベトナム電力グループは、電気料金の引き上げを今年は行わない方針だ。

グエン・タイ・アン副社長がこのほど開かれた電力産業の投資会議で明らかにした。ただ燃料コストが上昇する中、据え置きは年内が限界で、来年は引き上げざるを得ないとの見方。VNエクスプレスが伝えた。

EVNは電気料金を過去3年据え置いている。アン副社長は、年内は据え置くものの、火力発電所の主要燃料である石炭と液化天然ガス(LNG)の輸入価格がウクライナ危機で3倍に跳ね上がっており、来年の料金据え置きは「非常に難しい」としている。

アン氏はまた、送電網を増設するコストも上昇していると指摘。業績については、今年は黒字を維持できるものの、来年は値上げなしでは厳しいとしている。

北部電力大学のブイ・スアン・ホイ教授は、料金引き上げを行わなければ電力産業に魅力がなくなり、民間投資が冷え込むと指摘。そうなれば長期的な電力供給計画に遅れが生じる恐れがあるとしている。

2030年までの第8次国家電源開発計画(PDP8)では同年までに140億米ドルの追加投資が必要になるとされている。


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