【タイ】5月の工業生産2.1%減、自動車が落ち込む

【亜州ビジネス編集部】

工業省工業経済事務局(OIE)の6月29日発表によると、2022年5月の鉱工業生産指数(MPI、16年=100)は98.1となり、前年同月比で2.1%低下した。前年同月を下回るのは前月(0.03%低下、修正値)に続き2カ月連続。部品不足で自動車の生産が落ち込むなど、主要品目の多くで前年割れだった。季節調整済みの前月比でも1.9%低下。現地報道によると、同事務局は中国のロックダウン(都市封鎖)が影響したと説明した。


指数の構成比が高い主要10品目では8品目で前年同月比マイナスだった。うち自動車(9.1%低下)は6カ月ぶりに落ち込み、特に乗用車(15.3%低下)が低調。また、1トンピックアップトラック(7.4%低下)は8カ月ぶりに前年を割り込んだ。電子(7.5%低下)は4カ月連続のマイナス。ハードディスク駆動装置(HDD、32.6%低下)の下げが指数を押し下げる要因となっている。PCBアセンブリー(PCBA、3.5%低下)も落ち込んだ。ほか、ベースメタル(9.6%低下)は鋼板と条鋼、鋼管の3項目全てでマイナスとなり、食品(1.7%低下)はパーム油や養豚飼料が2桁のマイナスだった。

一方、石油製品(13.1%上昇)は8カ月連続で前年同月を上回った。人の移動の増加に伴い航空燃料の大幅上昇が続いている。

同時に発表された5月の製造業設備稼働率は62.4%となり、前年同月から2.5ポイント低下。大型連休があった前月からは3.9ポイント上昇した。うち自動車の稼働率は62.2%で、前年同月比5.7ポイント低下、前月比4.8ポイント上昇だった。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

この記事をSNSでシェア!


一番上へ戻る