【タイ】8月の物価上昇率7.9%、食品の伸び加速

【亜州ビジネス編集部】

商務省が5日発表した2022年8月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で7.9%だった。前月(7.6%)を上回り、08年7月以来、14年1カ月ぶりの高水準を記録。燃料価格の伸びが縮小する一方、野菜など食品が加速した。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数も前月を上回り、同じく14年1カ月ぶりの高さとなる3.2%だった。

食品・非アルコール飲料(9.4%)は前月から1.4ポイント上昇。大雨・洪水の影響で生鮮野菜(15.8%)が前月を大きく上回ったほか、生鮮肉類(29.3%)や調理済み鶏肉(25.6%)などが高水準にある。ほか、食品以外では歯磨き粉やシャンプーなどの値上がりが加速した。一方、車両用燃料(21.7%)の伸びは2カ月連続で縮小し、高水準ながら21年4月以降で最も低かった。

1〜8月のCPI上昇率は前年同期比6.1%だった。同省は9月も幅広い品目で値上がりが続くと予測。国内消費の拡大やバーツ安に伴う輸入コストの上昇が物価を押し上げる要因になるとの見方を示した。22年のCPI上昇率予測は5.5〜6.5%に据え置いた。08年の5.5%を上回り、1998年の8.0%以来の高水準に達する可能性があるとみている。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

この記事をSNSでシェア!


一番上へ戻る