【タイ】9月の輸出8%増、車両・電子が2割増

【亜州ビジネス編集部】

商務省の26日発表によると、2022年9月の輸出額は前年同月比7.8%増の249億1930万米ドルだった。前年同月を上回るのは19カ月連続で、伸び率は前月(7.5%増)からやや加速。半導体不足が改善したことで自動車・バイクと電子製品が共に2割増となり、全体をけん引した。輸入額は20.7%増の257億7250万米ドルと、資源高を背景に高い伸びを維持。貿易収支は6カ月連続の赤字となり、赤字幅は8億530万米ドルだった。


輸出は8割を占める主要工業製品が9.4%増、2割弱を占める農産物・加工品が1.8%増。変動の大きい金と石油、武器を除く輸出額は9.0%増だった。

工業製品の輸出では、自動車・バイクが18.0%増と前月に続き好調。特にバイクが6割増と伸びが大きかった。ただ、エンジンが落ち込んだことで、これらを含む車両・部品全体では8.4%増にとどまった。電子製品は主力のハードディスク駆動装置(HDD)が15.7%増えたほか、半導体が6割増だった。

一方、米国や日本への輸出が落ち込んだ鉄・鉄鋼製品は14.0%減少。また、プラスチック粒は東南アジアや中国への輸出が低調で前年割れが続いている。

輸出先国別では、2割弱を占め最大の米国向けが26.2%増となる一方、2番目に大きい中国向けが13.2%減少。また、3位の日本向けは自動車や鉄・鉄鋼製品の落ち込みで1.7%減だった。

輸入額は、天然ガスが3倍に増えたほか、原材料・半製品に含まれる金が倍増。一方、資本財ではバーツ安などの影響で機械・部品の落ち込みが続いており、車両・輸送機器も自動車部品が25.2%減少したことで引き続きマイナスだった。

1〜9月の累計は、輸出額が前年同期比10.6%増の2213億6610万米ドル、輸入額が20.7%増の2363億5100万米ドル、貿易収支が149億8490万米ドルの赤字だった。


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