【アセアン】23年の域内経済成長予測4.7%、ADBが下方修正

【亜州ビジネス編集部】

アジア開発銀行(ADB)は14日発表した「アジア経済見通し2022年補足版」で、東南アジアの23年の国内総生産(GDP)成長率予測を4.7%とし、前回発表(9月)の5.0%から引き下げた。物価の高騰や金利の上昇、外需の低迷などにより、22年見通しの5.5%から減速するとみている。一方、22年については、消費や観光が堅調に回復していることから成長率予測を上方修正した。

域内の主要6カ国すべてで23年の成長率予測を下方修正した。うち最も低いシンガポール(2.3%)は、高インフレなどで消費が低迷する見通し。また、タイ(4.0%)は輸出減速への懸念が強まったことで予測を引き下げた。最も高いベトナム(6.3%)も輸出先の景気悪化を考慮して下方修正した。

22年の予測は5.5%

22年の東南アジアのGDP成長率予測は5.5%で、前回の5.1%から引き上げた。新型コロナウイルス禍からの回復により、ベトナム(7.5%)とフィリピン(7.4%)、マレーシア(7.3%)では7%を超える見通し。この3カ国に観光業が盛んなタイ(3.2%)を加えた4カ国で成長率予測を上方修正した。

東南アジアのインフレ予測は、22年が5.1%、23年が4.5%。23年の予測は前回(4.1%)から引き上げており、特にシンガポール(5.5%)で大幅に上方修正した。


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