【アセアン】日本製造業の有望投資先、越4位・タイ5位で変わらず

【亜州ビジネス編集部】

国際協力銀行(JBIC)が発表した、海外に現地法人を置く日本の製造業者へのアンケート調査結果によると、「中期的(今後3年程度)に有望と考える事業展開先国・地域」で、ベトナムが4位、タイ5位、インドネシアが6位に入り、いずれも前年から順位が変わらなかった。ただ、得票率はベトナムで低下する一方、タイとインドネシアでやや上昇した。

調査は2022年7〜9月に946社を対象として実施。531社から回答を得た(回答率56.1%)。1989年から毎年行われているもので、今回が34回目となる。有望な事業展開先は5つまで回答可能。

東南アジアではほか、◆マレーシア=7位(9位)◆フィリピン=8位(7位)◆シンガポール=15位(14位)◆カンボジア=20位(21位)――が20位以内に入った。

首位はインド

全体ではインドが3年ぶりに首位となる一方、前年首位の中国が2位に後退。JBICによると、中国はゼロコロナ政策や米中対立激化の影響があったとみられる。3位は米国で変わらなかった。

ベトナムを選んだ企業の割合は全体の28.9%にとどまり、前年から1.5ポイント低下。「安価な労働力」を有望理由に挙げる企業が多い一方、労賃上昇が課題となった。ほか、「他国のリスク分散の受け皿」とする企業も多く、中国からの移転先として注目されていることが伺える。

一方、タイを選んだ企業の割合は0.9ポイント上昇して23.2%となった。有望理由では「産業集積がある」が常に上位に入っていることが特徴という。

インドネシアを選んだ企業は21.0%で、1.6ポイント上昇した。市場希望や成長性への期待が高い。


亜州ビジネスASEAN
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