【今週のビジネストピック】味の素、籾殻利用コジェネレーションを導入 他

経済成長を続けるタイで、躍動する日系企業の“いま”を伝えるビジネストピックを紹介

籾殻利用コジェネレーションを導入へ年間排出CO2量、約6万トンを削減
味の素

【今週のビジネストピック】味の素、籾殻利用コジェネレーションを導入 他

中部アユタヤ県の工場でうま味調味料「味の素」を生産する味の素(東京都)は、周辺の穀倉農家等で精米後に排出される籾殻を利用したバイオマス・コジェネレーション・システムを2016年3月から本格導入することを明らかにした。これにより1年間に同社のすべての工場から排出されるCO2(二酸化炭素)約220万トンのうち2.7%に当たる約6万トンが削減できるほか、アユタヤ工場で使用する電力の4分の1を賄うことができるという。
コジェネレーションシステムは、熱源から電力と熱(蒸気)を得て、エネルギー効率を高めるシステム。「熱電供給」などとも表記される。今回利用する籾殻は、工場の周辺地に広がる穀倉地帯から排出されたもので、有効利用されないまま廃棄処分されるケースが多かった。同社はこうした現状に目につけ、2009年から籾殻を燃料とするバイオマスボイラーの稼働を開始、電力の一部を得てきた。ノウハウが得られたことから、バイオマス発電を活用したコジェネレーションシステムの導入に踏み切ることにした。
専用の発電施設の建設を今年12月から開始する。完工は2016年2月を見込み、試運転を経て本格稼働させる。施設の建設に投じる資金は12億5,000万バーツ(約40億円)。今回のコジェネレーションシステムの導入で、タイにおける同社の再生可能エネルギーの利用比率は22%から33%に増すという。
タイではこのところ再生可能エネルギーへの関心が高く、政府も2015年度から始まる新たな電力開発計画の中で、総発電量に占める再生可能エネルギーの割合を現在の2%から18%に引き上げる計画を提示している。


 

11/7 段ボール製函のタイ企業を買収
レンゴー

段ボール及び板紙の業界最大手レンゴー(大阪市)は7日、タイにおける合弁会社タイ・コンテナーズ・グループ社(TCG)の子会社を通じて、中部ナコーンパトム県にある段ボール製函メーカーの「D−イン・パック」社の株式100%を取得したと発表した。これによりタイでの同社グループの生産拠点は15ヵ所となり、供給体制にも一段と弾みがつくものと見られる。D社の2013年度の売上高は1億2,300万バーツ(約4億1,500万円)。


 

11/10 タイで発泡ポリプロピレンの製造会社を設立
JSP

自動車向け衝撃緩衝材などを生産するJSP(東京都)は10日開催した取締役会で、子会社のシンガポール法人を通じて、タイで発泡ポリプロピレンを製造する孫会社を設立することを決議した。新会社はJSP Foam Products (Thailand) Co., Ltd.(仮称)。総投資額は約6億円。無架橋ポリプロピレン型内発泡体の同社ブランド「ピーブロック」を製造販売する。中部サムットプラカーン県の「アジア工業団地」に工場を建設し、生産開始は2016年1月を見込む。


 

11/11 倉庫業に特化した現地法人を設立
名港運輸

港湾運送業の名港運輸(名古屋市)は11日、増加を続けるタイ国内での物流事情に対応するため、東部チョンブリー県シラチャーに倉庫業に特化した現地法人Meiko Asia Co., Ltd.を設立したと発表した。タイ投資委員会の承認を得た100%出資。資本金は6,000万バーツ(約2億円)。営業開始は2015年1月を予定している。同社は1996年に別の現地合弁法人を設立。海上及び航空輸出入貨物の取り扱いとタイ国内でのトラック配送業を展開してきた。

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