働きながらカタチを変える「これからのオフィス」 −2021−

 
新型コロナウイルスの蔓延と共に、待ったなしで始まった“ニューノーマル時代”。「リモートワーク」「ワーケーション」「ワーク・フロム・エニウェア」といった耳慣れない言葉や新たな価値観が次々と台頭し、これまでに体感したことのない早さで働き方の多様化が進んでいることは周知の通りです。
 
とはいえ、社員が集って互いのモチベーションを高め合い、生産性の向上を目指す場所が“会社の中枢=オフィス(職場)”であることに変わりはありません。
 
この先の未来に向け企業が取り組むべきは、コロナ禍での経験を生かして必要な感染対策を講じながらも、中長期的な視点に立って働き方に応じたワークスペースへとオフィスをアップデートしていくこと。それは必ずしも、移転や大掛かりな改修・工事を必要とするものばかりではないはずです。社内の人やモノの流れが少ない今を好機と捉えて、できることから一歩ずつ「これからのオフィス」について考えてみませんか。

 

コロナ禍の傾向と、
「働きながらオフィスを見直す」メリット

世界の例に漏れず、タイ国内の産業界でも在宅勤務や分散出社が定着し、コロナ前よりも活用機会が減ったオフィスの解約・縮小移転を検討する企業が増えています。ただし、あくまで現在もコロナ禍の有事であることから、早計なオフィスの見直しは考えもの。確かに多くの企業にとって「経費の削減」は喫緊の課題ですが、この先もしばらく見通しの不透明な経済情勢が続き、社内業務や働き方の最適化といった明確なゴールを定められない状況が予測されるため、大胆な舵切りがかえって将来的なコスト増大を招いたり、社員のやる気を削ぐ結果となってしまう危険性も十分に考えられるのです。
 
加えてタイでは、いわゆる“働き方改革”のような大々的な社会変革へと発展する可能性は薄いとみられており、当面は現状維持のまま体力を温存し、来たる“脱・コロナショック”に向けて戦略を練り直すという企業も少なくないようです。
 
そこで、よりよい働き方実現のための選択肢となるのが、今あるオフィスを“プチ・リニューアル”して社内の環境整備を整える「リスクマネジメント」です。オフィスに居ながらリニューアルした場合は、建物の登記や基幹設備に関わる大規模なインフラ工事・改修は困難ですが、オフィスを移転するのと比べて以下のようなメリットが挙げられます。

「働きながらオフィスを見直す」メリット

  1. オフィス業務の本格再開に向けた、新型コロナウイルス対策の強化
  2. 慣れた職場環境を踏襲しつつ改修するため、社員に負担がかからない
  3. 工事関係者など人的な流動を最小限に留め、クラスターの発生を抑止
  4. 綿密な作業計画をたてることで、通常業務に支障をきたさず遂行可能
  5. 仮移転・引っ越しなどにかかる経費がかからず、予算内に収められる
  6. インテリアやレイアウトを少し変えるだけでも、社内の雰囲気が激変
  7. 運用現状や見えてきた課題に応じて、可逆的に軌道修正を加えられる
  8. より良い選択肢がないか、社員の声を聞きシミュレーションができる

 

日系オフィス家具メーカーが提案する
「これからのオフィス」

ここからは専門家の意見を交えながら、実際の“プチ・リニューアル”に役立つアイテムをご紹介します。

 


初級編
部署・エリア別の「カラーコーディネート」でイメージチェンジ!
コクヨ インターナショナルのオフィスチェア「ing」


 

出社する社員人数が減ると、黒やグレーのモノトーンで設えられた社内はどうしても殺伐とした雰囲気になりがち。そこで、空間に彩りを添え、社員のモチベーションを変化させる色のパワーを取り入れてみてはいかがでしょうか。数あるオフィスインテリアの中でも、オフィスチェアなら比較的手軽にアレンジが可能です。一般的に会議室などの共有スペースには円滑なコミュニケーションをもたらす黄色・オレンジを、集中力を高めたい作業部屋や個人席には青色の配色がいいとされ、色を統一するだけでグッと明るく見違えた印象に。さらに部署ごとの配色には、結束感を高める効果もあるとも言われています。

また、「機能性に富んだオフィスチェアをぜひ、在宅ワークにも取り入れてほしいですね」と語るのは、「コクヨ インターナショナル」の押川宣比古代表(MD)。中でも、押川MDのイチオシは豊富なカラーバリエーションと、人の動きに合わせて360℃前後左右に座面が揺れ動く“グライディング”を特長としたロングセラー商品「ing(イング)」です。まるでバランスボールのように座ったまま体を動かすという世界初の画期的な構造により、頭と体を活性化させ、長時間の作業でも疲れ知らずの快適な座り心地を実現。在宅ワークが一層捗ること請け合いです。

 
 

 


中級編
感染対策を踏まえた「社内のフリーアドレス化」で安全面を強化
コクヨ インターナショナルのミーティングブース&「mo・baco」


 

「オフィスの縮小・移転を検討する前に、まずはフリーアドレス化!」と言われるほど、このコロナ禍に急速に普及したのが自由に座席を選んで働くフリーアドレス化です。
 
冒頭でも触れた通り、タイの企業間でも在宅勤務や分散出社が広まり、従来のように社員全員分のデスク&チェアを用意する必要性が薄れつつあります。その分空いたスペースで柔軟な座席運用を図り、「2mのソーシャルディスタンス」「3密回避」といった感染拡大防止に配慮したオフィスづくりが推進されているのです。また、効率化されたスペースにミーティングブースなどを設置し、限られたオフィス空間を有効活用できるのもフリーアドレス化のメリットのひとつ。これにより部署の垣根を超えた社員同士の交流が生まれたり、社内の活性化に繋がるといった“予期せぬ副産物”も期待することができます。


一方でフリーアドレス化を導入した場合、従来のように固定席に荷物を置くことができないため、ノートパソコンや書類といった業務ツールの管理が必須となります。鍵付きの個人専用ロッカーがあると便利ですが、コスト面を鑑みるとなかなか難しいもの。そこでお薦めなのが、「コクヨ インターナショナル」が開発した社内持ち運び用バッグ「mo・baco(モ・バコ)」です。スタイリッシュなデザインと大容量の収納スペース、所有者がひと目でわかるネームカードホルダー付きの同製品。デスク上でも場所をとらずに使えて、ファイルボックスのようにそのまま棚に収納することもできます。


 
 

 


上級編
オフィスの中に、「超集中型のワークブース」を増設!
サイアム オカムラ インターナショナルの「SOLO Booth」


 

いくら出社人数が減って社内が閑散としているとはいえ、周囲を気にせずしっかりと作業に集中したい日や、プライバシーを保ちながら外部との通話やオンライン会議に臨みたいときもあるはず。そんな時に頼りになるのが「サイアム スチール インターナショナル」が制作を手掛け、「サイアム オカムラ インターナショナル」が展開するセミクローズ型のワークブースシリーズ「SOLO Booth(ソロブース)」です。

同シリーズの販売経緯について、「在宅ワークが推奨される中で、秘匿性のある電話や資料作成に対応し得る個室型ブースを望む多くのお声を頂戴しました」と、「サイアム オカムラ インターナショナル」を率いる松本伸一代表(President & CEO)です。オフィスの稼働状況を見極め、経営資源の最適化を目指す“ライトサイジング”という概念を提唱する同社では、いち早くワークブースの需要に着目。当初は日本からの製品輸入を検討したものの、日本とは異なる法規制や安全上の指針などが壁となり、タイ国内での製造へ踏み切ったのだと言います。
 
1人用、2人用、2〜4人用と規模に応じて3タイプから選べて、防音・遮音性能に加えウイルスを抑制する空気清浄機能「ナノイーX」を標準装備。さらに、組み立てや解体時の消防設備工事がいらず、永続的な使用ができるとあって今、圧倒的な注目を集めています。

 
 

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