タイの人口増加率0.4%

急速な経済発展による、晩婚、生涯独身事情。 「収入が不安。子作りに踏み切れない」

保健省保健局は、タイ人女性の婚姻率が低下、晩婚化が進み、近い将来に人口増加率が0%となると警鐘を鳴らした。

同省によれば、1970年代に2・7%だった人口増加率は、2015年には0・4%まで落ち込み、このまま進めば約10年程度で、1年間でまったく人口が増えない0%に達するという。

また、同省が行った出産に関する調査では、最も出産適齢ゾーンでもあるY世代(20〜35歳)から「子育てに十分な収入を得られるか不安」や「不景気による今後の経済状況が不透明で、子作りに踏み切れない」といった切なる思いが寄せられた。

ご存知の通り、タイはすでに全人口の約10%が65歳以上となる高齢化社会に突入。

その最大の原因が少子化にある。

当然、タイ政府も黙って見過ごしているわけではない。

2017年1月1日より、個人所得税の控除枠を拡大。

子ども扶養控除額を、これまで子ども1人に対し1万5000バーツだったものを、2倍となる3万バーツとした。

同時に3人までとした制約も撤廃。

さらに、保健省は障害を予防するための妊娠用ビタミン剤を配布する施策を発表したばかり。

ところが、こうしたタイ政府のやり方に対し、人口学者でもあり、マヒドン大学人口及び社会調査センターのプーベート副部長は、「医療技術の進歩により、出産に関する多くの問題は解決できる。

それよりもタイが直面している問題は、著しい経済・文化的発展を遂げた中でのタイ人女性の価値観やライフスタイルの変化に、政策が追いついていないこと。

時代に沿った政策が必要だ」とコメントした。

少子高齢化の先輩国ニッポンでもそうであったように、タイでも経済発展により女性の社会参画が進むと同時に、女性自身の選択肢が広がっていった。

それは国にとっては喜ばしいことだが、制度や環境がついていかず、知らず知らずに、出産機会を失っている事実もある。

タイにおける問題は日本でも叫ばれ続け、未だ解決に至っていない。

同副部長が話す通り、日本を反面教師として、ライフスタイルの多様性を支えるような少子化対策を打ってもらいたい。

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