中国人に苦悩するプーケット

近年、急激にその数が増えている中国からの観光客たち
観光業界はホクホクかと思いきや、一筋縄ではいかない事情が

 

観光立国タイ。昨年8月に起きたバンコクでの連続爆発事件の影響で、観光産業への打撃が懸念されたが、2015年の外国人観光客数は、前年比200万人増の2988万人( 観光・スポーツ省発表)。そのうち約4割を占めるのが中国人で、総計729万6953人もの人が訪れたという。
観光客数の増加は、タイの観光業界にとって喜ぶべきこと。だが実際には、中国人観光客が増えることで問題も生まれている。
タイ有数の観光地、プーケットでは、ここ数年、パトンビーチやカタビーチなど、有名ビーチ周辺にある土産店が次々と閉店に追い込まれているという。観光客が増えているにも関わらず、である。
その理由とは「中国人経営のツアー会社による圧力」。彼らは、土産店に直接閉店を迫らず、土産店に土地を貸しているホテルに対して「テナントの土産店を追い出さなければ、うちのツアー客を宿泊させない」と脅しているというから、巧妙かつ悪質だ。プーケットの土産店のほとんどが、ホテルの借用地に立つため、この圧力によって多くの土産店が憂き目に遭うことになった。
件のツアー会社は、プーケットで飲食、土産、小売など幅広く事業を行っており、ツアー中に連れて行くのは、関連会社か、契約先の店舗のみ。バスや島の観光船なども然り。さらに、契約店以外で買物をした客に対しては、その品物を持ってバスに乗ることを禁止するという徹底ぶり。
こうなると、地元のタイ人にお金が落ちることはほとんどない。地元で土産店を経営するノイさんは、「プーケットは中国人だらけ。冷やかしばかりで何も買わない」と溜息をつく。観光客の半数以上を占める中国人相手に商売をしたければ、「うちの会社と契約をしろ」というわけだ。その見返りが、〝契約料〞であることは言うまでもない。
近年、観光事業を展開する中国企業の数は増加。アンダマン海観光産業委員会のウィポンサック氏は、「このままではタイ観光業界全体に、多大な影響を及ぼす」と懸念する。
世界中から数々の悪評が聞こえる中国人観光客問題。すべての中国人・中国企業が同じと乱暴なことは言わないが、世界での〝つまはじきもの〞にならないよう自制を願うばかりである。

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