タイで15歳以下の子どもの死因トップは“水死”。年間1,243人も

海や川、湖沼といった水辺で遊び。
3月を過ぎる頃から子どもの水死事故が多発する

常夏の太陽がギラギラと照りつける暑い夏。今年のタイは、気象庁が55年ぶりに酷暑警戒情報を発令するほどの暑さが予想され、夏本番を迎えて、海や川での水のレジャーを楽しむ人も多いだろう。

一方で、この時期は水難事故が多い季節。タイの学校では、夏休み(3月〜5月)に入り、多くの子どもたちが、海や川、湖沼といった水辺で遊び、否が応にも水難事故が多発する。
そして、毎年タイでは、3月を過ぎる頃から、痛ましい子どもの水死事故の報道が増える。タイ保健省によると、15歳以下の子どもの死因トップが「水死」だという。ちなみに、子どもの水死者数は、世界全体で年間13万5585人、1日平均だと372人。タイでは、年間1243人、1日平均3人強で、この数字は世界的にみても多いという。

ある識者は発生原因についてこう語る。「水難事故にあう子どもの多くが泳げない子です。また、救助方法にも問題があり、助からないケースもあります」。

保健省が行った調査によれば、タイの15歳以下の子どもの人口830万人のうち、泳げるのは198万人だった。また、同調査では流れの速い河川で浮かべるか、危険察知能力、水難事故に巻き込まれた際に衣服のまま泳げる“サバイバルスイミング”を習得しているかなどを掘り下げて聞いた結果、36万7700人が水難事故への対応が万全の“スーパーキッズ”であった。この数字を、タイ政府は少ないと判断したが、正直、多いか少ないかは想像しにくいし、まして、水難事故にも対応できる15歳以下の子どもが、世の中にどの程度存在するのかもピンとこない。

さらに、調査では、家庭の意識についても触れ、「タイの家庭では、水の事故への危険性については教えるが、泳ぎは教えない傾向がある」とのこと。そして末尾には、「水難事故を減らすためには、子どもに泳ぎを習得させ、事故時の応急処置や救助法も教えることが、事故を未然に防ぐ手立てとなる」と締めくくった。

ごもっともである。

今年は、タイの旧正月「ソンクラン」に加え、5月の5連休など、大型連休が続く、水難事故のニュースが少ないことを切に祈りたい。

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