悲惨な子どもの人身売買

2012年、タイNGOに届いた人身売買に関する通報は200件。
なかでも子どもが犠牲となるケースが深刻化している。

タイ北部に住む山岳民族をサポートするNGOミラー財団が、タイにいる子どもの物乞いの実情について発表した。昨年、同財団に寄せられた人身売買に関する通報は約200件、特にバンコクやチョンブリー、チェンマイが主な地域だという。

物乞いの子どもの9割はカンボジアから連れて来られており、国境地帯タイ東部のサケーオ県アランヤプラテートから簡単に入国できるという。

ミラー財団に保護されたカンボジアの少年によると、朝4時から8時、午後2時から9時の1日2回、物乞いをさせられ、1回で1000バーツを稼げない場合は「おばあさん」と呼ばれる仲介人に暴行されるとのこと。彼はカンボジアで孤児だったところ、仲介人に買われた。

物乞いだけでなく、子どもを利用して稼ぐ方法は他にもある。例えば花を売る子どもは、不法入国のムスリム系またはミャンマー人が多い。代理人がひと月1500〜2000バーツで子どもを両親から借り、バンコクやチョンブリー県にあるレストランなどで花を販売させている。また、最近増えてきているのは制服を着た子どもが「学費がないため、寄付してください」と書かれた寄付箱を持つパターン。6〜15歳の彼らは、約3000バーツで買われたとされる。

パタヤの繁華街ウォーキングストリートでは、物乞いは代理人にみかじめ料として1ヵ月約3000バーツを支払うという。代理人だけでなく、法を遵守すべき公務員も関与しているとされ、代理人が公務員に渡す毎月の賄賂は、15歳以下の子ども一人あたり3000バーツ、15歳以上は5000バーツといわれている。

アメリカ国務省が毎年発表している「人身売買に関する年次報告書」では、タイは4ランクあるなかの下から2番目「Tier2 WatchList 」 として監視対象国となっている。

「お金をあげなかったら、子どもがもっと困る」と思う人も多いだろう。しかし、いくらお金をあげても、それが子どもの手に渡ることはなく、かえって悪循環を生むともいえる。ミラー財団ではこうした子どもを救うプロジェクトを立ち上げ、フェイスブック「Childbegging」から投稿を受け付けている。

※Tier2 WatchList「基準は満たさないが努力中で被害者数が顕著、かつ前年より改善が見られない、または次年以降の改善を約束しない」

【写真上】The Mirror Foundation

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