ドラえもんパーク誕生?

著作権侵害では?と話題になったキティリゾート。
今度はピンク色のジャイアンとしずかちゃんがお出迎え

今年3月、小欄で取り上げたキティリゾートを覚えているだろうか?タイ東北部のルーイ県にあるテーマパークで、キティちゃん(のような)キャラクターが使われたことが、日本でも大きな話題になった。日本のサンリオに認可を取っておらず批判にさらされたが、その後は次第に風化していった。
10月26日、○○は忘れた頃になんとやらで、新たな珍ニュースが飛び込んできた。あるタイ人がフェイスブックに投稿した同テーマパークの写真には、キティちゃんの像はなく、代わりにピンク色の服を着たジャイアンとしずかちゃんらしき像が置かれていた。コメントには「またコピーしたの?」「コピーするにしても、もう少し上手く作ろうよ」などの批判が相次いだ。
編集部では、関係者に電話取材を敢行。同施設のオーナーで、元タイ貢献党の議員、バーオウイウ・マニーチェム氏は取材に対し、キティリゾートには著作権侵害があったことを認め、その上でパークを改装し「ムアン・チョンプー(ピンクの街)」と改名したと釈明。ジャイアンとしずかちゃんに似た像については、「撮影スポットにするために男女の像を作ってくれと言っただけで、デザインは製作者が決めたもの。仕上がりを見て心配になったが、彼が大丈夫だと言ったので、それを信じた」と苦し紛れな話。
一方、製作者のエーク氏にも話を聞いた。同氏は「ジャイアンとしずかちゃんに似せて作ったわけではない。今回インタビューを受けてはじめて、似ているのかなと思った」とあきれた見解を述べる。また著作権侵害については、無料で撮影できる像なのだから、商業利用ではない、だから問題は一切ないと強弁。もちろんこれは彼独自の判断で、客寄せに使っていれば、立派な著作権侵害にあたるのだが……。
ちなみにこの仕事は4人のチームで製作し、一人5000バーツの収入を得たそうだ。
オーナー側は、今後もし、日本の権利者から法的措置を取られた場合、像の撤去を示唆している。キティリゾートと同じ轍を踏む前に撤去すべきではと思うのはいらぬお世話だろうか。

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