帰ったきたリーダー

民主党の豪腕が政治復帰 過去の応援者からは違和感も

ステープ・トゥアクスバン元副首相が舞い戻ってきた。

同氏の名前を聞いて、ピンと来る人は在タイ3年以上の方だろう。

2014年5月22日、現政権(軍事政権)がタイを束ねるきっかけとなったクーデター。

その原因と言えるのが反政府デモ(反タクシン元首相デモ)だった。

当時、インラック政権(タクシンの実妹)に反対する「民主党人民民主改革委員会(PDRC)」が蜂起。

「シャットダウンバンコク」と題して数万人のデモ隊が、バンコクの主要交差点などを数カ月間に渡って占拠した。

そのトップが、豪腕政治家として名を馳せたステープ氏だった。

彼はデモ隊を率いる最中から「今後一切、政治活動はしない」と宣言。

クーデター後は出家し、政治の表舞台から一度は退いた。

ところが、来年予定の総選挙を前に、新政党の登録受付に申請したルアムパランプラチャーチャッタイ党(ACT.)の党員名簿に同氏の名前が載り、国民からは賛否両論が巻き起こっている。

地元紙によると、同氏は「ACT.は理想の政党であり、国を愛し、国民のためだけを想う党理念に共感できた」と話したという。

また、同党が躍進しても裏方に徹し、役職に就くことはないとした。

とはいえ、過去の応援者の中にも「嬉しいが、前言撤回は政治家として如何なものか」と違和感を抱く人も多い。

民主党関係者からすればリーダーの返り咲きと言ったところだろうが、果たして、国民は彼をを選ぶのか。

全ては選挙の結果次第だ。

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