路上で気軽に購入できるパイナップルとココナッツ。 今、このふたつに何が起きているのか。
今年のタイフルーツ業界は、中国IT大手・アリババグループの通販サイト「Tmall.com」にてタイ産ドリアンが1分で8万個売れるなど、明るい話題が目立っていたが……その裏で下落を続けているのが、パイナップルとココナッツだ。タイ中部プラチュワップキーリーカン県のパイナップル農協・スラット委員によると、「今年は雨に恵まれ、5月から6月にかけて例年を大きく上回る量の作物が収穫された。
去年に比べてタイ全体で10万トンも増えている。
そのうち同県産の作物は6万トン弱を占め、供給過多の状態だ。
買い手が無くて困っている」と嘆き節。
中でもパイナップルは顕著で、6月末の時点で1キロ4バーツの原価を下回る同2〜3バーツで販売。
タイ政府はタイ石油公社PTTやタイ国営石油会社バンジャーク(BCP)などと協力し、残っているパイナップルを買い取り、ガソリンスタンドの利用客に無料でプレゼントする対策に乗り出した。
一方、ココナッツは現在1キロ5バーツで販売と、ここ10年で最安値を記録。
前述した生産量過多に加え、これまで国外に輸出してきたココナッツの残留農薬基準値などをクリアできず、一部の販路を失ったことも原因だという。
まだ具体的な対策はなく、ココナッツ生産者らは支援を切望している。
我々にすぐ出来るのは、少しでも消費を助けることだけか。
否。
ピンチをチャンスに変える、新たなビジネス到来を願う。