タイの徴兵事情

赤は徴兵、黒なら兵役免除の別れ道
トランスジェンダーもまた、免除となるのだが…

韓国、ロシア、シンガポールなど世界25カ国以上が徴兵制を敷き、兵役復活を議論する国もあるという。しかし、未来ある若者の運命を「くじ引き」で決めるのは、世界広しといえどタイくらいではないだろうか。

タイでは毎年4月、満21歳を迎えた男子を対象に陸海空軍の徴兵検査を実施。例年延べ30万人が検査を受け、全国の会場からその様子を中継するなど、国民の関心を集めている。抽選直後の若者がショックのあまり失神する光景も珍しくない。

今年は、4月1日から実施されている同検査。中でもひと際目を引いたのが、容姿端麗なトランスジェンダーたちの姿だ。トランスジェンダーの場合、タイでは兵役免除が認められている。しかし、戸籍上の性別は変更できないため、男性らに混じって身体検査を受け、性転換手術の有無を証明しなければならない。

1日、中部ピッサヌローク県の検査会場には、トランスジェンダーコンテスト優勝者のパーヌポンさんが伝統衣装姿で登場。「検査は精神的苦痛を伴うが、タイ人男子として生を授かった義務を果たすためにここへ来た」と、その心境を語った。 

徴兵検査を拒否した場合、10年以下の懲役を科され、生涯に渡り公職に就くことができない。軍は十分な対応を主張するが、擁護団体では検査時のプライバシーへの配慮や制度の変更などを要求。今後、解決に向けた動きが期待される。

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