ギャンブル依存者、増殖中!

国民の半数以上が日常的に賭け事を楽しむタイ
一方で、依存症や生活苦などが取り沙汰され…

「ドカンと一発当てて一攫千金!」。

よほど経済的にゆとりのある暮らしでなければ、誰しも一度は夢見たことがあるだろう。

一般的にタイ人には賭け事好きが多いと言われるが、近年は単なる娯楽の域を超え、社会問題としても注目を集めている。

国内のギャンブル問題を調査する研究機関「CGS」は今月7日、独自の調査結果を公表。

現在、国民の57%を占める約3042万人がなんらかの賭け事を日常的に嗜み、2017年に比べ149万人も増加しているという。

内訳は、一等賞金がタイ人平均年収の19倍に相当する公営宝くじが42.7%と大多数を占め、未成年者による購入も全体的に目立つ。

「ロッタリー」と呼ばれる公営宝くじは毎月2回抽選会が行われ、当選条件の緩和や政府主導のプロモーションにより当選率が上がり手軽に購入できることが後押ししているようだ。

この他、違法な私営宝くじ、サッカー賭博、カジノ、オンライン賭博と続き、複数を行う人もいる。

もちろん、個人の裁量で気晴らし程度に楽しむくらいなら問題はない。

しかし近年は、将来への不安やストレスなどが遠因となってか未成年者や高齢者のギャンブル人口が急増中。

依存症や借金問題などに苦しむ人々が300万人弱にも達する現状だ。

「タイ国健康促進財団」では世界的な風潮に則り、こうした問題に対する早期取り組みを訴えているが、具体的な打開策は見えてこない。

今後の動向に注目したい。

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