タイの政治活動が変わった日

過激なデモは流行りではない? スポーツを通じて主張を発信する

タイの政治活動のトレンドはウォーキングやランニングイベントへ。

かつては、タイでも多くの政治活動デモがあった。

直近では、2013年に反政府デモが発生し、14年5月に軍が介入するクーデターにまで発展。

その後、昨年の総選挙を経るまでの期間、政治活動は軍政によって禁止されてきた。

そうして昨年の民政移管により、政治活動が解禁された。

ところが、これまでとは一風変わった政治活動の様相へと様変わり。

12日、バンコクのワチラーベンチャサット公園で「叔父を追いかけるランニング」と題したイベントが行われ、約1万4000人(主催者発表)が参加した。

実は、これが単なるランニングイベントではなく、政治活動の一環で、ランナーの多くが「叔父さんは出ていけ!」と走りながら叫んでいたのだ。

ちなみに、「叔父さん」とは現政権のプラユット首相を指しているそうだ。

一方、同日、現政権指示派の政治活動がルンピニ公園で行われた。

イベント名は、「叔父さんを応援するウォーキング」。

参加者の多くが、「叔父さん大好き」と声高らかにウオーキングを楽しんだという。

両イベントに対し、首相は、「国民が2つに分断されることは望まない。

両者が協力できる方法を考えたい」とコメント。

しかし、双方の主催者は、「今後も続けていく」と発表した。

今回は、主張の違う団体がぶつかることなく終わったが、対話による共存の道を選んでほしい。

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