“なんちゃって”を超えてリアルが流行

台湾でクイティアオ・ルアの店が大きな話題に。 リアルに本場を再現した店が流行る理由とは…

このところ、SNSを中心に話題となり、日本のニュース番組でも紹介されたカフェがバンセーンにあるのをご存知だろうか。

今年10月にオープンした「Nomisuke Ramen(のみすけラーメン)」は、店舗だけではなく、店がある一角すべてを、まるで日本の小都市の街角のように演出。

小さな駅舎、駅前のタバコ屋、立ち飲み屋はもちろん、電柱や信号機に交通標識などもまるで日本そのもの。

リアルすぎてある意味夢を感じにくいのだが、店には連日のように多くの客が訪れているという。

さて、これと同じようなことがタイばかりではなく、台湾でも起きているというから面白い。

高雄市にあるクイティアオ・ルアを出す「大城老船麺」という店がやはり大ブレイク中なのである。

クイティアオ・ルアといえばアユタヤなどで有名な、かつては水上マーケットの船(ルア)で供されていた麺料理。

その味の良さもさることながら、注目されているのは店の佇まいがまるでタイそのものだということ。

ペプシ柄のテーブルクロス、すすけた床や壁、プラスチックの椅子、蛍光灯の照明など、タイのローカル食堂そのもの。

祠や“雑に束ねた電線”まで再現し、ここを紹介しているタイ人ブロガーも「強いて言えばロッタリー(宝くじ)売りが居ないが、それ以外は完璧!」と絶賛している。

自身もタイとタイ料理が大好きで、タイ人の友人も多い店主のケンさんは、故郷に帰れない友人たちのために徹底的に“リアル”にこだわったという。

こんな“なんちゃって”超えの演出が流行るのも、コロナ禍が生み出した副産物なのかもしれない。

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