機動力が一番の武器とする同社。急な設計変更にもタイ工場だけで対応できるような体制を構築していきたいという

機動力が一番の武器とする同社。急な設計変更にもタイ工場だけで対応できるような体制を構築していきたいという

設計・量産・組立までの一貫体制
顧客の満足度と安心向上が第一

「お客様の不安、不満、不足(3不)等を解消することに喜びを感じ、それを使命とする」が経営理念の寿精密。金型の設計から量産、組立などに至る一連の高い技術は内外から高い評価を得ている。海外初進出から十余年。タイ法人のコトブキテックを訪ねた。

面積約6500㎡の敷地に建つ延床面積約3105㎡の建物群。コンパクトに配置された各々の生産ラインで、作業は進められていた。金型を設計する者、プレス機で加工をする者、アッセンブリに励む者。「一気通貫」と社内で呼ばれる一貫体制が、同社の最大の特徴だ。
「超精密・高精度の金型設計・製作だけに取り組んでも、それは1回限り。金型を使って試作をし、量産化、さらには組み立てしなければ、利益を生む事業にはならない」と潟野淳二マネージングダイレクター(以下MD)は話す。顧客の「3不」を解消するための工夫と努力。同社の目指す事業のあり方が、そこにある。
2002年5月に現地法人設立。自動車部品を手がける日本での取引先がタイに進出し、そこからの要請を受ける形で海を渡ることになった。05年にはISO9001、06年にはISO14001、今年になってからはISO/TS16949と相次いで取得。この間、工場の規模は2倍、売上高はこの5年で4割も増えた。丁寧で心のこもった、顧客の立場に立つ営業が飛躍的に事業を拡大させていったのである。
現在は日系企業を中心に、自動車搭載部品、家電向け部品、乾電池が主な取引先。このうち50%をタイ国内市場に供給するほか、残りを日本やインドネシア、アフリカなどに輸出している。ただ、地域によっては関税が負担となるため「今後は、国内市場への供給比率を70%に設定し、残りを輸出に回したいと考えます」(潟野MD)。リスク分散を念頭に置きながら、臨機応変に対応していくという。
メディカル分野への新規事業も視野に入れる。急激な高齢化が進むタイでも、高齢化医療は今後の伸長が見込める“有力市場”。「参入するとなれば、どうしても成形が絡んでくるので工場の拡張なども検討しなければならない」(潟野MD)。と同時に、医療機器メーカーなどから仕事を受注できるよう、営業の体制も整えていきたいと語る。
車載部品や家電部品など、すでに参入済の分野においても、さらなる技術革新と高品質化を訴求していく。「新たな設備投資を進めながら、総合的に取りこぼしのないような営業を展開していきたい」と決意を述べた。

  • 金型の設計から量産までの一気通貫体制が同社の理念。タイ人スタッフへのノウハウ指導も徹底している

  • 超精密金型は創業時からの主力製品。半導体用、電池用、精密プレス部品とさまざま。生産の供給先の50%がタイ国内だ

COMPANY PROFILE

会社名 KOTOBUKI TEC(THAILAND)CO., LTD.
ロゴ
代表者 潟野淳二
事業内容 金型設計•製作、プレス、組立の各種事業
設立年 2002年
TEL 038-379-218〜9
住所 47/3 Moo 2, Nongsamsaak, Banbung, Chonburi, 20170
本社 和歌山県
URL http://www.koto-buki.co.jp/

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