事業は順調に伸び、取引件数も4年前から3倍に膨らんだ。スタッフ一丸となり、今年からは海外の販路開拓も狙う

事業は順調に伸び、取引件数も4年前から3倍に膨らんだ。スタッフ一丸となり、今年からは海外の販路開拓も狙う

飽くなきレベルアップを目指す
タイグッドカンパニー100社に選出

「ダイカスト鋳造並びに金型しか知らない技術者の集団」。自らをこう語るのが2008年、カップリングシステムの製造販売から起業したT-FA(タイランド)長子幸久社長。「不良削減の提案と商品提供が技術者としての最高の幸せ」と話す同社長にその思いを語ってもらった。

ダイカストを知り44年目。日本や中国、タイなどでこれまで多くの経験を積んだ苦労人。それがTFA(タイランド)の長子社長だ。父親が大阪で興した会社はバブルの崩壊で経営が悪化。車を売り払い、その資金で日本マグネシウム協会主催のヨーロッパ視察団に参加。帰国後、特許出願して始めた開発事業は、スポンサーの撤退であえなく頓挫した。その後、中国とタイの自動車関連ダイカスト工場で3年ほど働いた。慣れないサラリーマン生活に戸惑う日々。こうしたとき、まわりの人から支えられチャンスをもらいタイで独立ができた。チャンスと言えば聞こえはいいが、まさに背水の陣。持てるものは、培ってきた経験と技術のみ。53歳のときだった。
「日本の技術力に触れ、現場で頑張ろうという思いのある技術者だったら、当社製品の良さを必ずわかってもらえる」と語るように、品質に対する思いでは絶対の自信を持つ。だから、製品には徹底的にこだわる。
主力の金型冷却装置は、冷却効率を高めるために注入側と吸引側にポンプを設置し、不良削減を実現させた。独自に開発したオリジナルカップリングシステムは、射出圧ロスの少ない状態を作り出すことに成功。安定的に鋳造を行うことを可能にした。自社開発の金型冷却管は、狭いスペースでの設置を実現させ、製品の品質、金型の寿命、歩留まりの点で従来にない改善を加えることができた。
父や兄そして先輩から受け継いだニッポンの技術。だが、それは「変えてはいけないという縛りを意味するものではない」というのが長子社長の哲学だ。「モノづくりは、常にその先を目指さないといけない。変わっていくことで独自色が出て、良い方向に向いていく。飽くなきレベルアップが必要なんです」とも。だから、いつまでも現場で常に開発に携わっている。まさに技術者集団T-FA。
創業から8年。ようやく軌道にも乗りつつある。今後は営業力も強化していく方針だ。手始めに日系の商社と業務契約を締結し、取り引きを開始した。タイの周辺国やインドネシア市場などへの浸透を目指す。早ければ年内にも同社製品が近隣市場にお目見えする見通しだ。
タイ全土の小学校で開催された絵画コンクールではスポンサーを務めるなど、社会貢献活動にも力を入れている。「すべてにおいて感謝と努力が必要」と熱く語る長子社長。その姿勢は高い評価を得て、平成25年「タイ・グッドカンパニー100社」にも選ばれた。

  • タイ全土の小学校で開催される絵画コンクールで長らくスポンサーを務めている。コンクールの表彰式で受賞された長子社長(右)

COMPANY PROFILE

会社名 T-FA (THAILAND) CO., LTD.
ロゴ
代表者 長子幸久
事業内容 ダイカスト周辺機器の製造販売及び事業提案
設立年 2008年
TEL 02-173-4453
住所 109/71 Moo 21, Soi Chongsiri, Bangplee-TamruRd., Bangpleeyai, Bangplee, Samutprakarn10540
本社 サムットプラーカーン
URL http://www.tfa-thailand.com

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