三井住友銀行 バンコック支店

タイのポテンシャルは高く 日系企業にとってはさらなる飛躍の前の準備期間
頃末 広義 タイ総支配人兼支店長

《プロフィール》
ころすえ・ひろよし
■ 1961年生まれ。神奈川県出身。1986年東京大学経済学
部卒業、三井銀行(現三井住友銀行)入行、大阪中央法人営業部部長、日本橋
東法人営業部長を経て2015年よりタイ駐在。現在に至る
■愛読書:ゴールディング「蝿の王」、マリオ・プーゾ「ゴッドファーザー」、大和和紀「あさきゆめみし」
■趣味:音楽、水泳、料理
■尊敬する人物:これまでお世話になった方々
■バンコクの行きつけの店:Coffee Today
■愛用の腕時計:Montblanc、Motorola(Moto360)
■よく見るまたは、活用しているウェブサイト:海上自衛隊(カレーのレシピが沢山載っている)
■休日の過ごし方:ゴルフ、家族との旅行

 


 

昨年から、タイの景気は低迷していると言われます
消費低迷や原油価格が下がるなど、足元の状況では悪いイメージばかりが目立っています。ただ、タイは2000年代の日本のようにデフレスパイラルに入っているわけでもなく、量的緩和策が必要な国ではありませんし、政府債務も少ない。ASEAN経済共同体(AEC)が発足しますし、域内の中心国であるタイには地理的な優位性があります。メリットを生かし、生産拠点としての周辺国との連携による発展や、陸ASEAN(メコン地域)の2億人を越える消費市場への商品供給国として考えれば、悲観的になることはありません。むしろ、楽観してもよいのではないかと思います。

 

銀行業としても悲観的になる状況ではないと
もちろん伸び方にはアップダウンはありますが、数字が落ちることもなく、逆に例えば前年比20%増などという大きな変動もないでしょうが、着実な成長基調にあることは間違いありません。

 

長い進出歴に裏打ちされた予測には信頼度がありますね
おかげさまで、1952年のタイ進出から数え、60年を越えています。歴史が長ければ、それだけお客様や政府要人の方々との関係に深みがでます。また、日系企業の進出も増え続け、いまでは大産業集積地としての価値を確立しています。これまで洪水や幾度の政情不安が起こっても、日系企業は他国へ出て行かず、タイに残り続けました。タイ政府や産業界からすれば、タイに対する長期的な貢献=投資への評価は高いでしょう。

 

AEC発足により日系企業の多くは新たな事業戦略を練っていると思われます
成長スピードの早いニーズに応えるべく、準備を進めています。例えば、昨年4月にはミャンマー・ヤンゴンに支店を出しました。カンボジアの既存拠点も含め、今後は面での動きが活発化するでしょう。ご承知の通り、AEC自体は加盟各国同士の話し合いの集大成であり、急激な変化を及ぼしません。しかし、ゆっくり着実に変わって行きます。そして、元に戻ることはないと思います。メコン地域に投資する方々からすれば、安定感が高まったということです。

 

注目されるが故に、ミッションは大変そうですが
日本人を含めて約500人の支店ですから、オペレーションも非常に大きく、範囲も広いです。また、異国ですのでマネジメントも日本とは異なります。赴任後は、なるべく現場の声を吸い上げ、タイ語を学び、話しかけるよう心がけています。具体的には、「SMBCで働けてよかった」と思われる環境・組織づくりを目指し、現場スタッフには、〝ノー残業デー〞の開始や、マネジメント層とは新たなミーティングを設けるなど、試行錯誤しています。

 

新年が始まりました
今年は、原点回帰を掲げています。1月22日には、長期休止していたタイ人マネージャークラスを対象とした約600人規模のビジネスセミナーを再開しました。趣旨は、改めてSMBCという銀行とサー
ビスを理解していただくとともに、皆様への日頃の恩返しです。今後は、年1回以上(今年はもう一回)の頻度で定期的に開いて行きたいと思っています。

 

初の海外赴任と聞きました
昨年の4月に着任したので、もう少しで1年ですね。元々、海外で働くことも考えていたのでチャンスを与えて貰えたと思っています。

 

異国での組織の長(トップ)は大変だと思います
お客様も3000社あり、ゴルフや夜のお付き合いも多いですね。来賓として呼ばれることもあり、忙しくないと言えばウソになります。ただ、当初単身赴任でしたが、妻が来タイし、生活面では心強くなりました。趣味は水泳で、日本時代はSMBC水泳部の部長でしたが、バンコクには競泳用のプールが少なく、寂しいですね。

 

SMBCとは
日本の銀行は、合併を繰り返してきた経緯がありますが、現在のメガ3行はいずれも世界で重要とされる金融機関約30行に入っています。社会的責任や役割が強いのが銀行です。入行以来、さまざまな部署を経験させてもらいました。また、金融危機も体験しました。そうした中で、SMBCがいかにチャレンジングな職場であるかということを実感しました。責任の重さもありますが、確かなやりがいを感じています。

 


 

編集後記
3大メガバンクの一角を担う三井住友銀行。グローバル化、とりわけアジア展開に注力する。何より、AECの発足で域内におけるタイの存在感は高まるばかりで、バンコック支店の責務の重さは増すだろう。近い将来、周辺国との連携を見据えた日系企業の動向も活発化するに違いない。「(日系企業は)いまは将来のさらなる飛躍のための準備期間です」と話す頃末支店長。4月には、ミャンマーに支店を設け、ビジネスセミナーも再開した。今後のバンカーとしての手腕に注目したい。(北)

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