伊藤園タイランド

日本の伝統飲料世界一の緑茶でタイ人の健康に貢献
朴 資佑 マネージングダイレクター

《プロフィール》
ぱく じょう
■東京都出身。1984年伊藤園入社、アメリカ駐在を経て2015年伊藤園タイランド・マネージングダイレクターに就任。現在に至る。
■趣味:釣り
■愛用腕時計:日本メーカーにこだわりを持っている
■休日の過ごし方:スマホで地図を見ながら、電車でふと降りた駅周辺の散策。「バンコクの人々の生活の様子を見て回り理解することが大事だと思っています」

 


 

伊藤園の海外事業について教えてください
弊社はずっとアメリカ中心に展開してきました。私がアメリカへ赴任したときに、事業所があったのは北米、オーストラリア、中国。そのうち、中国は生産拠点で、営業活動はしていませんでした。つまりは、市場として営業活動していたのは、アメリカとオーストラリアの2ヵ国です。その後、タイやシンガポール、中国・上海にも営業拠点を設け、販路を拡大していきました。

 

タイは、営業拠点ではなかったと聞きました
当初、タイは2010年にアメリカ市場向けの生産拠点としてスタートしました。その後は、ご存知の通り、経済成長によるタイの市場価値が高まったことを受け、2013年に営業拠点を設けました。現在は、タイ国内への販売と、ハワイを含めた北米、オーストラリア、シンガポールへの輸出を行っています。

 

営業開始から3年が経ちました
少しずつですが、販売量は広がりを見せています。とはいえ、現状はバンコク中心のみです。地方に行くと甘くないお茶を好まない人も多く、日本の緑茶文化を広げつつ、販路拡大を図っています。大手コンビニエンスストアについては、ほぼ全社と取引があります。営業手法はいたってシンプルです。まずは商品を店頭に置いてもらうことから始まります。おかげ様で、コンビニ展開を開始したことで、昨年からですが、一気に取引先が広がりました。
ちなみに、世界の緑茶市場では弊社の「お〜いお茶」がダントツ1位なんです。緑茶が世界で注目されるのには理由があります。昨今のタイもそうですが、糖尿病や高血糖など、豊かになるにつれ、生活習慣病が増えていきます。そもそも、お茶は薬として中国から日本に伝わりました。生活習慣病の予防が期待できるからこそ、お茶の価値が高まりつつあるのです。今後は、ニッポンの文化〝緑茶〞をタイの消費者にも理解してもらい提供していきたいですね。

 

タイの健康志向ブームの波に乗れそうですね
昨今の健康志向への高まりは、油と砂糖がタイ料理には欠かせないという実状が関係します。伝統フードとして欠かせない素材ではありますが、豊かになればなるほど、それらを大量に摂取することで弊害、つまりは生活習慣病が問題視されつつあるのです。だからといって食生活・文化を大きく変えるのは難しく、例えば、病気で入院したときくらいしか変えようとしないでしょう。飲料も同じで、甘いコーヒーや紅茶を毎日飲んでいるわけですから、弊害も出てくるかもしれません。日本には味噌や醤油、米といった伝統食品があります。緑茶(お茶)もそのひとつです。

 

日本食ブームで、お茶を受け入れやすい土壌はできています
バンコクの日本料理店の数や、タイ人の訪日増からわかる通り、日本文化を受け入れる土壌はできています。調べでは、日本で当社商品を購入した人は継続して購入する傾向があります。特徴的なのは、インスタント茶の需要が多い点です。弊社は、成田空港に出店していますが、そこで一番売れるのがインスタント茶です。タイ人に聞くと、タイではペットボトルの水が非常に安く、そこに入れて飲めば、世界中どこでもお茶が飲めるというわけです。まさに、タイ人ならではの傾向です。現在、弊社タイの従業員は限られていますから、選択と集中で、タイ市場の特徴をうまく活用し、ひとつ一つ実践していきます。進めながら学ぶスタイルです。伊藤園グループにはタリーズコーヒー、チチヤスヨーグルト、アメリカでは、サプリメントやコーヒー会社もあります。お茶だけでなく、グループシナジーを活用しつつ販売戦略を練られる点も強みです。

 

タイに赴任されていかがですか
15年6月に赴任しました。過去に4年間アメリカ駐在歴があります。日本では長い間国際部にいましたが、アジア担当は初めてです。前述した通り、タイ市場は、まだだまやれることがたくさんあり、やりがいを感じない日はありません。

 

朴氏にとって、伊藤園とはどんな会社ですか
私にとって、本庄八郎会長に教わったことが大きいですね。新入社員時代からマーケティング部に所属し、毎月会話するチャンスに恵まれ、「新しい挑戦での失敗はOK。ただし、同じ失敗を繰り返すのはダメ」と直接教示されたことは財産です。

 


 

編集後記
1990年に緑茶飲料として、世界初のペットボトル入り飲料「お〜いお茶」を発売。外でも気軽にお茶を飲めるようにと、一大転換期を作った伊藤園。その後もパイオニアとして、世界の緑茶飲料市場でトップシェアを誇っているマンモス商品だ。タイの緑茶が甘いのは、タイを訪れれば、誰もが知るところ。そんなタイの地で、満を持して販売を開始したのが2013年。折しもタイ人の日本ブームと健康志向の高まりが追い風となった。失敗を恐れない朴氏の手腕が光るのも近そうだ。(北)

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