KOKUYOインターナショナル タイランド

売上比率を3年以内に逆転

社長 喜多羅 和宏

《プロフィール》 1968年生まれ、大阪府出身。1991年コクヨ入社、2004年国誉貿易(上海)北京事務所所長(北京、天津、大連事務所の立ち上げに携わる)、09年国誉企業管理(上海)董事副総経理(10年上海万博で、日本産業館に出展)、11年国誉家具商貿(上海)董事副総経理、12年3月KOKUYO INTERNATIONAL (THAILAND) 代表取締役社長
 

「日系とローカル企業の売上比率を3年以内に逆転させます」

―業績は好調と聞いています

 昨年の3月に就任したのですが、着任早々は、洪水被害からの復興需要により、年間を通してさばき切れないニーズに追われる毎日でしたね。また、通常だと、今年は復興需要の反動で業績は下がることが予想されるのですが、おかげ様で、洪水で止まっていた投資が一気に加速し、さらなる需要増となっています。直近では、洪水後に土地契約を済ませ、着工した工場の完成ラッシュが続き、工業団地を中心にオフィス構築の案件が増えています。



バンコクの都心部はどうですか

 好景気でタイ人の所得も上がり、消費意欲が増すバンコクでは、サービス産業、人材派遣、販売会社などを中心に活況を呈しています。そのため、人員増やオフィス移転をする企業が多く、我々の業界も堅調に推移している状態です。



タイのローカル企業と日系の比率は?

 売上高の約70%は日系企業ですが、目標として3年以内には逆転させたいですね。今後は営業スタッフを増員させて、ローカル企業、とりわけミドルハイゾーンを狙っていくつもりです。



日本では、圧倒的な知名度がありますが、タイではどうでしょうか

 コクヨと聞くと、日本では文具メーカーのイメージが強いと思います。ところが、アジアでは家具メーカーとして浸透しているんです。海外で、日系企業以外へ営業する場合、重要となるのは商品力です。弊社は、中国に6拠点、その他、香港、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどで展開しています。難しいのは、それぞれの国で経済発展の度合いが違うため、市場ごとに価格が異なり、商品の共通化を図るのが課題です。現在、各国の競合他社やマーケット分析を進め、商品の共通化に向け研究を進めている最中です。



先進、中進、後進国と、それぞれに拠点があることで情報の共有化が図れるのは強みですね

 そうですね。商品開発を進めることがグローバルで勝ち抜くひとつの方法です。ご存知の通り、東南アジアは世界の潮流のひとつと言われるほど経済発展がめざましい地域です。なかでもタイは、日本が最大の直接投資国ですし、まだまだ日系企業の進出は増えるでしょう。コクヨとしては、アジアでの基盤(各国)が整いつつあり、ネットワークを生かした点から面への経営戦略が取れるようになりました。そうなれば、営業戦略、商品開発、在庫・物流管理といったすべてのビジネス戦略を多面的に展開できる、いわばグローバル企業として総合力が生かせるでしょう。



AEC(ASEAN経済共同体)発足を控え、タイが中心拠点となるのでしょうか

 確かに、タイは東南アジアのハブとして重要な拠点ではありますが、弊社はマレーシアに生産拠点を持つため、当面はマレーシアが拠点となります。ただ、マーケットで考えれば、タイが中心となることは間違いないでしょう。人材の充実ぶりでは、シンガポールが抜きんでています。



もっとドメスティックな企業だと思っていました

 よく言われます。私自身も入社当初はそう思っていましたが、実は違うんですよ。おかげで、海外赴任ができ、いまでは社歴の半分近くが海外生活です。



タイの前は、どこの国に赴任していたのですか?

 中国に8年間赴任していました。タイに来たのは、ちょうど尖閣問題が起こる前で、赴任したときには、すでに洪水被害の復旧が進んでいました。生活面でとらえれば、運がいいのかもしれません。仕事の面では、中国で8年間の経験がありましたので、法律的な面で多少の違いはありましたが、ビジネスシーンでは何ら問題なく、業務遂行できました。



海外での成功は現地化が肝と言われ、マネージメントで苦労する日系企業も多いようですが

 当然、日本からの出向社員が減れば、経営コストを下げられますので、現地社員の教育は大切です。弊社では、マネージャーを育成するためコーチングを導入しています。また、そうした研修に行かせることで、社員のモチベーションにもつながり、相乗効果が図られています。

個人的ではありますが、社員育成で大事なのは、自主性を最大限に引き出すことだと思っています。私の役割は、方向性を示し、社員が働きやすい環境を整えることです。そして、社員とのコミュニケーションをできるだけ多くとり、信頼関係を築くことが、会社全体の業績向上につながるというわけです。今後、日本からの出向社員は減っていくと思います。いまのメンバーで目標をクリアしていき、タイのメイン産業である自動車メーカー本丸の仕事を勝ち取りたいですね。

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